走っている途中で、メーターの中に見慣れない警告灯が点いたまま消えないことがあります。
2022年8月に登場した10系シエンタの取扱説明書は、警告灯を色で分けず、灯ごとに「すぐ停車して販売店へ連絡」「ただちに販売店で点検」「画面のメッセージに従う」「自分で戻せる」のどれかの対処を書いています。
エンジン警告灯は、充電警告灯や油圧警告灯と同じく、ただちに安全な場所に停車してトヨタ販売店へ連絡する側に入ります。
色の印象で走り続けてよいかを決めず、点いた灯の名前から対処を確かめてください。
記事のポイント
- 10系の警告灯は、取扱説明書の対処で「停車」「点検」「メッセージ」「自分で戻す」の4つに分かれる
- エンジン警告灯・充電警告灯・油圧警告灯・赤のブレーキ警告灯は、すぐ停車して販売店へ連絡する
- ハイブリッド車とガソリン車、2022年8月の版と2025年8月以降の版で、一覧に載る灯と名前が違う
- VSC OFFを長押しするとPCS警告灯が点くなど、運転席のボタンの操作で点く灯もある
取扱説明書の対処で分けた警告灯の一覧
ここでは、10系の2025年8月以降の取扱説明書(ハイブリッド車とガソリン車)にある警告灯を、書かれている対処ごとに4つに分けて並べます。
取扱説明書は、点灯や点滅のあとに消灯すれば異常ではなく、同じことが再び起きたらトヨタ販売店で点検を受けるよう案内しています。
警告ブザーは、外の騒音やオーディオの音で聞こえないことがあるとも書かれています。
(参考:SIENTA 2025.08~ 取扱説明書「警告灯がついたときは」)
10系の警告灯の一覧には、タイヤの空気圧を知らせる警告灯が載っていません。
空気圧の警告のような表示が出たときの見分け方は、シエンタの指定空気圧と、空気圧の警告が消えないときの確かめ方で扱っています。
すぐ停車して販売店へ連絡する警告灯
次の灯は、ただちに安全な場所に停車するよう書かれています。
| 警告灯 | 知らせる異常 | 停車したあと |
|---|---|---|
| ブレーキ警告灯(赤) | ブレーキ液の不足、ブレーキ系統の異常 | 販売店へ連絡 |
| エンジン警告灯 | エンジン電子制御・電子制御スロットルなどの異常 | 販売店へ連絡 |
| 充電警告灯 | 充電系統の異常 | 販売店へ連絡 |
| 油圧警告灯 | エンジンオイルの圧力の異常 | 販売店へ連絡 |
| 高水温警告灯 | エンジン冷却水の温度が高すぎる | 取扱説明書の「オーバーヒートしたときは」に従う |
| ハイブリッドシステム過熱警告灯(ハイブリッド車のみ) | ハイブリッドシステムの過熱 | 取扱説明書の「オーバーヒートしたときは」に従う |
赤のブレーキ警告灯について、取扱説明書は走行を続けることは危険だとしています。
ABS&ブレーキアシスト警告灯とブレーキ警告灯が同時に点いたときも、ただちに安全な場所に停車して販売店へ連絡します。
ただちに販売店で点検を受ける警告灯
次の灯は、停車までは求められていませんが、ただちにトヨタ販売店で点検を受けるよう書かれています。
| 警告灯・表示灯 | 知らせる異常 |
|---|---|
| ブレーキ警告灯(黄) | パーキングブレーキ、回生ブレーキ、電子制御ブレーキの異常(ガソリン車はパーキングブレーキの異常) |
| SRSエアバッグ/プリテンショナー警告灯 | エアバッグ、プリテンショナー付きシートベルトの異常 |
| ABS&ブレーキアシスト警告灯 | ABS、ブレーキアシストの異常 |
| パワーステアリング警告灯(赤・黄) | 電動パワーステアリングの異常 |
| スリップ表示灯 | VSC、TRC、ヒルスタートアシストの異常 |
| ブレーキホールド作動表示灯(点滅) | ブレーキホールドの異常 |
| クリアランスソナーOFF表示灯 | クリアランスソナーの異常 |
| 車高調整表示灯(車いす仕様車) | エアサスペンションの異常 |
パワーステアリング警告灯が点くとハンドルが重くなることがあり、そのときはハンドルをしっかり持って、ふだんより強く操作します。
ハイブリッド車の取扱説明書には、補機バッテリーの充電が足りないときにもパワーステアリング警告灯が点き、ブザーが鳴ることがあると書かれています。
画面のメッセージに従う警告灯
運転支援の灯の多くは、異常の可能性を知らせるもので、メーターの画面に出るメッセージに従うよう書かれています。
- LDA表示灯、LTA表示灯、PDA表示灯(いずれも黄)
- 運転支援情報表示灯(PCS・LDA、PKSB・BSM・RCTAなどの異常や停止、OFFの設定)
- クルーズコントロール表示灯、レーダークルーズコントロール表示灯(いずれも黄)
- PCS警告灯
- クリアランスソナーOFF表示灯(センサーの汚れなどで一時的に使えないとき)
- ペダル誤操作警告灯(ブザーが鳴ったとき)
PCS警告灯は、PCSをOFFにしたときや、VSCを止めたときにも点きます。
ボタンの操作のあとに点いたなら、下の「運転席のボタン」の節で、どの操作で点くのかを確かめてください。
ハイブリッド車では、警告灯ではなく画面の表示で知らせるものもあり、駆動用電池の冷却部品のメンテナンスの表示がその一つです。
その表示が出たときの対処は、駆動用電池の冷却部品のメンテナンス表示の消し方と清掃にまとめています。
自分の操作で消せる警告灯
次の灯は、異常ではなく、運転する人の操作を促すものです。
- 燃料残量警告灯:燃料を補給する
- シートベルト非着用警告灯(運転席・助手席/リヤ席):シートベルトを着用する
- パーキングブレーキ表示灯(点滅):パーキングブレーキのスイッチをもう一度操作する
- ペダル誤操作警告灯(ブザーが鳴らないとき):アクセルから足を離してブレーキを踏む
パーキングブレーキ表示灯の点滅は、パーキングブレーキが完全にかかっていないか、解除されていない可能性を示します。
スイッチをもう一度操作して、解除したあとに消灯すれば正常です。
エンジン・バッテリー・燃料の警告灯で迷いやすいこと
検索されることの多い3つの警告灯について、一般的な説明とシエンタの取扱説明書で受け取り方がずれやすい所を補います。
エンジン警告灯は走り続けず停車する
販売店のコラムなどでは、赤は危険、黄は注意と、警告灯を色で分けて説明しているものがよく見られます。
この分け方で見ると、エンジン警告灯は「注意」の側に見えるかもしれません。
しかし10系の取扱説明書は、エンジン警告灯が点いたら、ただちに安全な場所に停車してトヨタ販売店へ連絡するよう書いています。
知らせる異常は、ハイブリッド車ではハイブリッドシステム・エンジン電子制御・電子制御スロットル、ガソリン車ではエンジン・エンジン電子制御・電子制御スロットル・トランスミッション電子制御です。
どれが原因かはメーターを見ても分からないため、自分で判断して次の目的地まで走るのは避けたほうがよいと私は考えます。
バッテリー警告灯は「充電警告灯」の名前で載っている
バッテリー警告灯と呼ばれることが多い灯は、取扱説明書では「充電警告灯」の名前で載っています。
知らせるのは充電系統の異常で、対処はエンジン警告灯と同じく、ただちに安全な場所に停車して販売店へ連絡することです。
止まったあとにエンジンやハイブリッドシステムがかからなくなった場合は、救援の受け方が車の種類で違います。
救援の手順と充電システムの表示は、シエンタのバッテリー上がりの救援手順と充電システムの表示で確かめられます。
燃料警告灯は残り約5.2Lで点く
2025年8月以降の版の取扱説明書では、燃料残量警告灯は、ハイブリッド車もガソリン車も燃料の残りが約5.2L以下になったことを示します。
異常を知らせる灯ではないので、点いたら早めに給油すれば消えます。
残りが約5.2Lといっても、走れる距離は燃費や道の状況で変わるため、点いた時点で給油の場所を決めておくと慌てずに済みます。
ハイブリッド車とガソリン車、年式で違う警告灯
10系の警告灯の一覧は、パワートレインと、取扱説明書の版(車の生産年月)で中身が少し違います。
2025年8月以降の版でも、警告灯はハイブリッド車が27項目、ガソリン車が24項目で、数が同じではありません。
ハイブリッド車だけ・ガソリン車だけにある灯
2025年8月以降の版で、片方の車にしか載っていない灯は次のとおりです。
| 灯の名前 | 載っている車 | 種類 |
|---|---|---|
| ハイブリッドシステム過熱警告灯 | ハイブリッド車のみ | 警告灯 |
| READYインジケーター | ハイブリッド車のみ | 表示灯 |
| EVドライブモード表示灯 | ハイブリッド車のみ | 表示灯 |
| EVインジケーター | ハイブリッド車のみ | 表示灯 |
| エコドライブインジケーターランプ | ガソリン車のみ | 表示灯 |
表示灯は異常を知らせるものではなく、機能が働いていることを示す灯です。
ガソリン車でエコドライブインジケーターランプが点いていても、点検の必要はありません。
2022年8月の版と2025年8月以降の版の違い
登場したばかりの2022年8月〜2023年3月生産の車と、2025年8月以降の車では、一覧の名前と灯の数が違います。
- ペダル誤操作警告灯は、2022年8月の版では「ブレーキオーバーライドシステム/ドライブスタートコントロール警告灯」という名前だった
- ブレーキホールド作動表示灯とブレーキホールドスタンバイ表示灯は、2022年8月の版の一覧になく、2025年8月以降の版に載っている
- LDA・LTA・PDAなどの表示灯の色を、2022年8月の版は「橙色」、2025年8月以降の版は「黄」と書いている
- 2026年8月以降の版の一覧は、2025年8月以降の版と同じ項目が並ぶ
2022年8月〜2023年3月生産の10系から2025年8月以降の車に乗り換えた人は、前の車になかったブレーキホールドの灯が増えていることになります。
2023年4月〜2025年7月の版のどこで名前が変わったかは、自分の車の生産年月に合う版の一覧で確かめてください。
運転席のボタンとハンドルのスイッチの働き
運転席まわりのボタンには、押すと表示灯や警告灯が点くものがあります。
取扱説明書は各スイッチの位置を図で示していて、文章では位置が書かれていないため、ここでは働きを中心に並べます。
位置は、自分の車の版の取扱説明書の図で確かめてください。
VSC OFFスイッチとパーキングブレーキのスイッチ
VSC OFFスイッチは、押し方で止まる機能が変わります。
| 操作 | 止まる機能 | メーターの表示 |
|---|---|---|
| 短く押す | TRCだけ | 「TRC OFFしました」の表示 |
| 停車中に3秒以上押し続ける | TRCとVSC(PCSもOFFになる) | VSC OFF表示灯とPCS警告灯が点く |
TRCだけを止めたときは車速が上がると自動で戻りますが、TRCとVSCを止めたときは車速では戻りません。
もう一度スイッチを押すか、パワースイッチをOFFにすると、どちらも働く状態に戻ります。
取扱説明書は、ぬかるみ・砂地・雪道で抜け出せないときに押すと脱出しやすくなることがあるとしつつ、必要なとき以外は止めないよう警告しています。
パーキングブレーキとブレーキホールドのスイッチは、2025年8月以降の版の取扱説明書に載っています。
電動式と足踏み式の見分け方とスイッチの使い方は、2025年8月から電動になったシエンタのパーキングブレーキで扱っています。
ドライブモードとEVドライブモードのスイッチ
7インチディスプレイ装着車のドライブモードセレクトスイッチは、押すたびにノーマル、パワー、エコの順で切りかわります。
- ノーマルモード:燃費、静かさ、走りのバランスがよい通常のモード
- パワーモード:アクセル操作への反応を早め、パワーモード表示灯が点く
- エコモード:アクセル操作に対する駆動力を穏やかにし、エアコンの作動も抑えて、エコモード表示灯が点く
パワーモードは、パワースイッチをOFFにするとノーマルモードに戻ります。
エコモードでエアコンの効きが弱いと感じたら、エコモードを解除するか、風量を調整します。
ハイブリッド車のEVドライブモードスイッチを押すと、EVドライブモード表示灯が点き、走れるのは数百m〜約1km程度です。
電池の残量が少ないときや車速が高いときなどは切りかわらず、自動で解除されると表示灯が点滅します。
使えない条件と燃費への影響は、シエンタのEVモードで走れる距離と使えない条件にまとめています。
ハンドルのスイッチとSOSボタン
ハンドルのスイッチでは、オーディオの操作、音声操作、ハンズフリー電話が使えます。
- 通話スイッチ:電話画面以外では履歴を出し、着信中に押すと電話に出て、通話中に押すと電話を切る
- 音量のプラス・マイナスのスイッチ:着信音や受話の音量を変え、押し続けると続けて調整できる
- 音声操作スイッチ:音声操作で電話をかける
取扱説明書のインストルメントパネルの図には、緊急通報のヘルプネットスイッチ(SOSボタン)も載っています。
押したときにつながる先と緑の点灯の意味は、シエンタのSOSボタンを押したときの流れと料金で確かめられます。
警告灯が点いたときに確かめる順番
走っている途中で警告灯が点いたときは、次の順で確かめると、止まるべきかどうかを取り違えにくくなります。
- メーターの画面にメッセージが出ていないかを見る
- 点いた灯の名前を、この記事の一覧か取扱説明書で確かめる
- 停車する側の灯なら、後ろの車に気をつけて安全な場所に止める
- 停車したら、販売店への連絡か「オーバーヒートしたときは」の手順に進む
- 点検の側の灯なら、すぐに販売店へ連絡して点検を受ける
警告灯がいったん消えても、同じことが再び起きたら販売店で点検を受けます。

点灯した日時と、そのときの走り方(坂道、雪道、エアコンの使用など)を控えておくと、販売店に状況を伝えやすくなります。
新型シエンタの警告灯一覧に関するよくある質問
新型シエンタの警告灯は色で重さが分かりますか?
色だけでは分かりません。
10系の取扱説明書は灯ごとに対処を書いていて、ブレーキ警告灯は赤が停車、黄が点検と、同じ灯でも色で対処が変わります。
新型シエンタの警告灯がすぐ消えたら点検しなくてよいですか?
一度点いて消えただけなら、取扱説明書は異常ではないとしています。
同じことが再び起きたときは、トヨタ販売店で点検を受けてください。
新型シエンタの警告灯一覧にタイヤ空気圧の警告灯はありますか?
10系の取扱説明書の一覧には載っていません。
空気圧の警告のような表示が出たときは、後付けの空気圧モニターなど、別の装置の表示でないかを確かめてください。
新型シエンタでVSC OFFを押したあとに点いた警告灯は故障ですか?
停車中に3秒以上押してTRCとVSCを止めると、PCSもOFFになり、VSC OFF表示灯とPCS警告灯が点きます。
もう一度スイッチを押すか、パワースイッチをOFFにすると元に戻ります。
新型シエンタの警告灯一覧のまとめ
10系シエンタの取扱説明書は、警告灯を色ではなく灯ごとの対処で書いています。
赤のブレーキ警告灯、エンジン警告灯、充電警告灯、油圧警告灯、高水温警告灯、ハイブリッドシステム過熱警告灯は、すぐ停車する側です。
黄のブレーキ警告灯やSRS、ABS、パワーステアリングの警告灯は、ただちに販売店で点検を受けます。
運転支援の灯の多くは画面のメッセージに従い、燃料・シートベルト・パーキングブレーキの灯は自分の操作で消せます。
ハイブリッド車とガソリン車、2022年8月の版と2025年8月以降の版で、一覧の灯と名前が違う点にも気をつけてください。
自分の車に合う最新の内容は、生産年月に合う版のトヨタの取扱説明書で確かめてください。

