シエンタのタイヤチェーンは、2WDでもE-Fourでも前の2輪に付けると取扱説明書で決められています。
10系なら185/65R15に合う製品を選び、チェーンに定められた制限速度と30km/hの低いほうを超えずに走ります。
国土交通省はチェーン規制で使えるものとして、金属チェーンと並べて布製カバーとゴムなどの非金属チェーンを挙げています。
年に数回の雪に備えて積んでおくなら布製、雪道を走る日が多いなら非金属か金属が候補で、冬の間ずっと雪道を走るならスタッドレスタイヤを基本にします。
記事のポイント
- チェーンは2WDもE-Fourも前の2輪に付け、30km/h以下で走る
- 布製と非金属もチェーン規制で使え、スプレー式は使えない
- 10系は185/65R15、170系は185/60R15か195/50R16に合う品番を選ぶ
- 布製は規制区間や立ち往生の備え、雪道が多いならスタッドレスが基本
シエンタのチェーンは前の2輪に付ける
シエンタの取扱説明書は、タイヤチェーンを付ける位置と走り方を細かく決めています。
布製でも金属でも同じ決まりが当てはまるため、製品を選ぶ前に押さえておきます。
取扱説明書の「寒冷時の運転」に書かれている決まりは次のとおりです。
- タイヤチェーンは前の2輪に付ける
- 付けてから0.5〜1.0km走ったら締め直す
- チェーンの制限速度と30km/hのどちらか低いほうを超えない
- 段差や穴を避け、急な加速・ハンドル・ブレーキをしない
- チェーンを付けているときはレーントレーシングアシスト(LTA)を使わない
- トヨタ純正のチェーンを推奨し、純正以外は車体に当たらないかを確かめる
E-Fourも後輪ではなく前輪に付ける
トヨタのFAQでは、チェーンは駆動輪に付けるもので、4WDはもとになる車がFFなら前輪に付けると案内されています。
シエンタのE-Fourは、前輪をエンジンとモーターで動かし、発進時や滑りやすいときに後輪の小さなモーターが力を足す仕組みです。
取扱説明書も、2WDとE-Fourを分けずに、チェーンは前の2輪に付けるとしています。
後輪にも力がかかるからといって4本すべてや後輪だけに付けるのではなく、2WDと同じく前の2輪に付けます。

E-Fourがどんな雪道で効き、どこで力が足りなくなるかは、E-Fourの雪道での効き方と2WDとの違いで比べています。
社外品は車体に当たらないかを確かめる
取扱説明書は、純正以外のチェーンには車体に当たって走行の妨げになるものがあるとしています。
トヨタのFAQでも、タイヤとボディの間隔が狭い車は付けられず、グレードやオプションによっては付けられない場合があるとして、取扱説明書の索引の「タイヤチェーン」で確かめるよう案内しています。
10系に合うトヨタ純正チェーンの品番と価格は、公開されている資料からは確かめられませんでした。
純正にこだわる場合は販売店で設定を聞き、社外品を選ぶ場合は、製品の適合表でシエンタとタイヤサイズの両方が載っているかを見てから買います。
布製・非金属・金属のチェーンを比べる
チェーン規制のときに使えるチェーンの種類は、素材で大きく3つに分かれます。
国土交通省は、自動車用品店などで売られているものなら基本的に問題ないとしたうえで、金属、ゴムなどの樹脂製、アラミドなどの特殊繊維製(布製)の3つを挙げています。
一方で、スプレーのように薬剤を吹き付けるタイプでは、チェーン規制の区間を通れません。
(参考:国土交通省「チェーン規制について」)
表は、3つの種類を、シエンタで使う場面に当てはめて並べたものです。
| 種類 | チェーン規制 | 特徴 | 向く使い方 |
|---|---|---|---|
| 布製(特殊繊維のカバー) | 使える | タイヤにかぶせるカバー型で軽い、乾いた路面を走ると傷みやすい | 年に数回の雪や規制区間に備えて積んでおく |
| 非金属(ゴム・ウレタン) | 使える | 耐久性の高さをうたう製品がある、品番はタイヤサイズごとに細かく分かれる | スキーや帰省で雪道を何度も走る |
| 金属 | 使える | 安く、たたむと小さい、登坂性能が高かったというテスト結果の報道がある | 費用を抑えて雪道の登りに備えたい |
特徴は、報道やメーカーの案内で示されている傾向をまとめたもので、同じ種類でも製品によって違います。
どの種類を選んでも、シエンタでは30km/hを超えない決まりは変わらないため、速さで選ぶ必要はありません。
布製は規制区間と立ち往生に備えて積む
布製のカバーは、もともと雪で動けなくなった車を脱出させる緊急用として広まり、2018年からチェーン規制で使えるチェーンとして扱われていると報じられています。
同じ時期の報道では、カー用品店の担当者が、布製は乾いた路面を走ると摩擦で切れやすいため、規制区間を過ぎたら外すよう話しています。
海外のメーカーの案内には乗用車で時速50kmまでとする製品もありますが、シエンタでは取扱説明書の30km/hが上限です。
雪がほとんど降らない地域に住み、スキーや帰省で峠を越える日だけ備えたい人には、軽くて荷室の隅に置きやすい布製が合います。
購入前に、商品ページで185/65R15に適合する品番かを確認してください。
\ 185/65R15用の布製を探す /
雪道を走る日が多いなら非金属か金属
雪道を走る日が冬に何度もあるなら、乾いた路面に出るたびに傷む布製より、繰り返し使う前提の非金属のほうが向きます。
非金属のチェーンには、日本自動車交通安全用品協会(JASAA)の性能基準に合格したことを示す認定を受けた製品があり、選ぶときの目安になります。
金属のチェーンは安くたためば小さく、2019年のJAFのテストでは金属の登坂性能が高かったと報じられています。
非金属も金属も、同じ製品の中でタイヤサイズごとに品番が分かれているため、適合表で185/65R15の行を探してから選びます。
購入前に、商品ページで185/65R15に適合する品番かを確認してください。
\ 何度も使うなら非金属 /
シエンタのチェーンのサイズを確かめる
チェーンは車種ではなく、付けるタイヤのサイズで品番が決まります。
取扱説明書も、タイヤのサイズに合ったチェーンを使うよう求めています。
2022年8月からの10系は、X・G・Z、2WDとE-Fourのどれでも185/65R15なので、選ぶのは185/65R15に合う品番です。
2015年7月から2022年までの170系は185/60R15が標準で、メーカーオプションの16インチを付けた車は195/50R16になるため、同じシエンタでも品番が変わります。
中古で買った車や、ほかの車からタイヤを付け替えた車は、今付いているタイヤの側面の表記を読んでからチェーンを選んでください。
世代ごとの純正サイズと表記の読み方は、10系・170系の純正タイヤサイズの一覧で確かめられます。
スタッドレスタイヤに履き替えている場合も、サイズが185/65R15のままなら同じ品番のチェーンを使えます。
チェーンの付け方と外し方の流れ
付け方の細かな手順は製品ごとに違うため、買ったチェーンの説明書に従います。
ここでは、どの製品でも共通する流れと、シエンタの取扱説明書で決められた点をまとめます。
- 雪が降る前に、自宅で一度付け外しを練習しておく
- 雪道では、後ろから来る車の邪魔にならない広く平らな場所に止める
- パーキングブレーキをかけ、前の2輪にチェーンを付ける
- 0.5〜1.0km走ったら止まり、緩みを締め直す
- 30km/hか製品の制限速度の低いほうを超えずに走る
- 雪のない道に出たら外し、乾かしてからしまう

初めて付ける日が雪の降る峠の路肩だと、手がかじかんで時間がかかります。
布製でも非金属でも、購入したらまず乾いた自宅の駐車場で、前輪に一度かぶせてみると当日の作業が短く済みます。
チェーンを付けている間はレーントレーシングアシストを使わず、急な操作を避けて走ってください。
チェーンかスタッドレスかは雪道を走る日数で決める
チェーンとスタッドレスタイヤは、どちらか一方を選ぶものではなく、走る道と回数で役割が分かれます。

雪の多い地域で車そのものの冬の装備まで考える人は、シエンタの寒冷地仕様の中身と2WDでの要否もあわせて確かめておくと、冬の準備がそろいます。
冬の間ずっと雪道ならスタッドレスを4本
取扱説明書は、雪道では冬用タイヤを4輪に付けるか、チェーンを前輪に付けるよう案内しています。
ただしチェーンを付けている間は30km/hまでしか出せず、雪のない区間に出るたびに外す手間もかかるため、毎日の通勤で雪道を走る使い方には向きません。
冬の間に雪や凍結の日が何度もある地域なら、4本とも同じサイズ・同じ銘柄のスタッドレスタイヤにするのが基本です。
スタッドレスの銘柄と値段の比べ方は、185/65R15のスタッドレスの銘柄と値段で詳しく比べています。
ホイールごと付け替えるセットにしておくと、春と冬の組み替えが要らず、チェーンのように雪のたびに付け外しすることもありません。
10系の185/65R15向けのスタッドレスとホイールのセットは、フジ・コーポレーションの2026年10月時点の掲載では、最安の表示が55,400円からです。
購入前に、商品ページで対応する型式と年式を確認してください。
\ 4本そろえて冬を越す /
※取付協力店のWEB予約もできます
スタッドレスでもチェーンが要る規制がある
国土交通省のチェーン規制は、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出るような異例の降雪のときに、過去に立ち往生が起きた峠などで行われます。
この規制の間は、スタッドレスタイヤを付けていてもチェーンを付けていない車は通れず、4WDも同じ扱いです。
スキーや帰省で峠を越える予定がある人は、スタッドレスを履いたうえで、185/65R15に合う布製か非金属のチェーンを積んでおくと、規制が出ても通れる装備がそろいます。
高速道路の冬用タイヤ規制では、通れる装備の条件が道路や区間によって違うため、出かける前に走る道路の案内を確かめてください。
雪がほとんど降らない地域で、年に1〜2回の雪の日は車に乗らないと決めている人は、スタッドレスを買わずにチェーンだけ積んでおく選び方もあります。
シエンタのチェーンに関するよくある質問
シエンタのチェーンは後輪に付けてもいいですか?
後輪には付けず、前の2輪に付けます。
取扱説明書は2WDとE-Fourを分けずに前の2輪としているため、E-Fourでも同じです。
シエンタのチェーンは布製でもチェーン規制を通れますか?
国土交通省は、アラミドなどの特殊繊維製の布製カバーを、チェーン規制で使えるチェーンの種類に挙げています。
ただし、スプレーのように薬剤を吹き付けるタイプでは通れません。
シエンタのチェーンを付けたら何km/hまで出せますか?
チェーンに定められた制限速度と30km/hのどちらか低いほうまでです。
製品の上限が30km/hより高く書かれていても、シエンタでは30km/hを超えないよう取扱説明書で決められています。
シエンタのチェーンとスタッドレスタイヤは、どっちを買えばいいですか?
冬の間に雪道を何度も走るならスタッドレスタイヤを4本そろえ、峠を越える日に備えてチェーンも積むのが基本です。
雪がほとんど降らず、雪の日は車に乗らない使い方なら、チェーンだけを積んでおく選び方もあります。
シエンタのチェーンのまとめ
シエンタのチェーンは、2WDでもE-Fourでも前の2輪に付け、チェーンの制限速度と30km/hの低いほうを超えずに走ります。
布製と非金属もチェーン規制で使えるため、年に数回の備えなら布製、雪道を走る日が多いなら非金属か金属から選びます。
品番はタイヤのサイズで決まり、10系は185/65R15、170系は185/60R15か195/50R16に合うものを選びます。
冬の間ずっと雪道を走るならスタッドレスタイヤが基本で、峠を越える日にはチェーンも積んでおきます。
純正以外のチェーンは車体に当たる場合があるため、取扱説明書と製品の適合表を確かめたうえで、迷ったら販売店に相談してください。

