シエンタのレーダークルーズコントロールを使ってみたいけれど、どのスイッチをどう押せばよいのか、渋滞で止まったあとにどうなるのかが分からず迷っていませんか。
結論から言うと、2022年に登場した10系シエンタのレーダークルーズコントロールは、ステアリングのスイッチでモードを選び、速度と車間距離を設定して使います。
ただし、先行車に続いて止まったあとの動きは、2025年8月の一部改良の前と後や、ガソリン車かハイブリッド車かで違うため、自分の車がどちらに当たるかを確かめてから使うことが大切です。
この記事では、スイッチの操作、速度と車間距離の設定、渋滞で止まったあとの動き、使えないときの確認点を順に整理し、旧型のシエンタのクルーズコントロールについても説明します。
記事のポイント
- 走行支援モード選択スイッチでレーダークルーズを選んでから速度を設定する
- 速度は約30km/h以上で設定でき、車間距離は4段階から選べる
- 改良前のガソリン車は、先行車に続いて止まると制御が解除される
- 使うのは高速道路と自動車専用道路で、追突を防ぐ機能ではない
シエンタのレーダークルーズコントロールでできること
10系シエンタのレーダークルーズコントロールは、ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車を認識し、設定した速度を上限に、先行車との車間距離を保ちながら追従して走る機能です。
先行車がいないときは設定した速度で走り、遅い先行車に追いつくと自動で減速し、大きな減速が必要なときはブレーキもかかります。
使うのは高速道路と自動車専用道路
トヨタの取扱説明書では、レーダークルーズコントロールは高速道路や自動車専用道路で使うように案内されています。
高速道路や自動車専用道路の出入り口は、使ってはいけない場面として挙げられています。
また、この機能は先行車との車間距離を判断して操作の一部を支援するもので、先行車への追突を防ぐ機能ではありません。
割り込みなどで十分に減速できないまま先行車に近づいたときは、表示の点滅とブザーで知らせるため、その場合は自分でブレーキを踏んでください。
シエンタの運転支援が自動運転ではない理由は、シエンタの自動運転機能でできることとできないことで解説しています。
一定の速度で走るクルーズコントロールとの違い
10系シエンタの取扱説明書には、先行車に追従するレーダークルーズコントロールとは別に、アクセルを踏まなくても一定の速度で走るクルーズコントロールの使い方も載っています。
どちらを使うかは走行支援モード選択スイッチで選び、クルーズコントロールを選んだ場合は、先行車に合わせた減速は行われません。
先行車についていく使い方をしたいときは、メーターにレーダークルーズコントロールの表示灯が点いていることを確かめてから速度を設定してください。
レーダークルーズコントロールの使い方
ここでは10系シエンタの取扱説明書をもとに、スイッチの役割と、速度と車間距離の設定のしかたを整理します。
スイッチの形や位置は年式で違うことがあるため、実際の配置は自分の車の取扱説明書で確認してください。
操作に使うスイッチ
レーダークルーズコントロールの操作には、ステアリングにある次のスイッチを使います。
| スイッチ | 主な役割 |
|---|---|
| 走行支援モード選択スイッチ | レーダークルーズコントロールを選ぶ |
| 走行支援スイッチ | 今の速度を設定する、制御を解除する |
| “+”スイッチ・“-”スイッチ | 設定速度を上げる、下げる |
| “RES”スイッチ | 解除した制御を再開する |
| キャンセルスイッチ | 制御を解除する |
| 車間距離切りかえスイッチ | 車間距離を4段階で切りかえる |
最初は停車中にスイッチの位置を目で確かめておくと、走りながら迷わずに操作できます。
速度を設定する手順
レーダークルーズコントロールは、次の順番で設定します。
- シフトポジションをDにする
- 走行支援モード選択スイッチを押してレーダークルーズコントロールを選ぶ
- アクセルやブレーキで希望の速度に合わせる
- 走行支援スイッチを押して速度を設定する
速度は約30km/h以上なら、その時点の速度で設定できます。
約30km/h未満で設定の操作をすると、設定速度は約30km/hになるため、低い速度で押して30km/hと表示されても故障ではありません。

設定速度を変える
設定した速度は、“+”スイッチで上げ、“-”スイッチで下げられます。
スイッチを短く押すと1回ごとに1km/h、押し続けているあいだは5km/hずつ変わります。
1回に変わる速度の幅は、カスタマイズメニューから変更できます。
設定速度は、制限速度や交通の流れ、路面や天候を考えて、運転する人が決める必要があります。
車間距離を4段階から選ぶ
車間距離切りかえスイッチを押すと、車間距離が4段階で切りかわります。
取扱説明書に書かれている、100km/hで走っているときの車間距離の目安は次のとおりです。
| 車間距離の設定 | 100km/hのときの目安 |
|---|---|
| 最も長い | 約70m |
| 長い | 約60m |
| 中くらい | 約45m |
| 短い | 約30m |
実際の車間距離は速度に応じて増えたり減ったりし、先行車に続いて止まるときは、設定にかかわらず状況に応じた距離で止まります。
雨の日や路面が滑りやすい日は、長めの車間距離を選んでください。
解除と再開のしかた
制御を解除するときは、キャンセルスイッチか走行支援スイッチを押します。
走行中にブレーキペダルを踏んだときも制御は解除されます。
解除した制御をもう一度使うときは、“RES”スイッチを押します。
渋滞で止まったあとの動きは車によって違う
レーダークルーズコントロールは、先行車に続いて止まるところまでは、どのシエンタでも自動で行います。
違うのは止まったあとで、停止状態を保つ停止保持機能がある車とない車で、操作が変わります。
停止保持機能がある車の動き
停止保持機能がある車は、先行車が止まると続いて止まり、そのまま止まった状態を続けます。
止まってから約3秒以内に先行車が発進した場合は、自動で追従走行にもどります。
それより長く止まったあとは、先行車が動いたことを確かめてから、“RES”スイッチを押すかアクセルペダルを踏むと、追従走行にもどります。
止まっているあいだに“RES”スイッチを押しておいた場合も、約3秒以内に先行車が発進すれば追従走行にもどります。
ただし、次のような場合は、止まった状態を保つ制御が解除されます。
- 急な坂道で止まったとき
- 運転席のシートベルトを外したとき
- 運転席のドアを開けたとき
- 止まってから約3分たったとき
止まっているあいだも、すぐにブレーキを踏める状態でいてください。
停止保持機能がない車の動き
停止保持機能がない車は、先行車に続いて止まったあと、レーダークルーズコントロールの制御が解除されます。
止まったあとは車を自動で止めておけないため、すぐにブレーキペダルを踏んで、止まった状態を自分で保ってください。
もう一度追従させたいときは、“RES”スイッチか走行支援スイッチを押します。

止まるところまで自動で行われるため、止まったあともブレーキが保たれると思い込むと、足を離したときに車が動き出すおそれがあります。
自分の車に停止保持機能があるかを確かめる
停止保持機能の有無は、主に年式とパワートレインで分かれます。
- 2025年8月の一部改良から:電動パーキングブレーキとブレーキホールドが全車に標準装備され、改良後のガソリン車の取扱説明書にも停止保持の動きが書かれている
- 改良前のガソリン車:取扱説明書には、止まったあとに制御が解除される動きだけが書かれている
- 改良前のハイブリッド車:取扱説明書に、停止保持機能がある車とない車の両方の動きが書かれている
改良前はすべて足踏み式のパーキングブレーキでしたが、ハイブリッド車には停止保持機能がある車もあったため、パーキングブレーキの形だけでは判断できません。
改良前のハイブリッド車に乗っている場合や中古車を選ぶ場合は、グレードと年式を伝えて、販売店で停止保持機能の有無を確かめてください。
シエンタの年式ごとの運転支援の違いは、シエンタで高速道路を走るときの運転支援の年式差で比べています。
ブレーキホールドとは別の機能
レーダークルーズコントロールの停止保持と、2025年8月の改良から全車に付いたブレーキホールドは、別の機能です。
停止保持はレーダークルーズコントロールで追従しているときの機能で、ブレーキホールドは信号待ちなどでブレーキを踏んで止まったときに、足を離しても止まった状態を保つ機能です。
ブレーキホールドを使うには、スイッチを押して機能をオンにしておく必要があります。
電動パーキングブレーキとブレーキホールドの使い方は、シエンタの電動パーキングブレーキと足踏み式の違いで紹介しています。
レーダークルーズコントロールが使えないときの確認点
使えない、すぐに解除されると感じたときは、故障を疑う前に、設定と車の仕様から順に確かめます。
速度を設定できないとき
速度を設定できないときは、次の点を確かめてください。
- シフトポジションがDになっているか
- 走行支援モード選択スイッチでレーダークルーズコントロールを選んでいるか
- メーターにレーダークルーズコントロールの表示灯が点いているか
- メーターに警告メッセージが出ていないか
警告メッセージが出ている場合は、表示された内容に合わせて取扱説明書の指示に従い、消えないときは販売店に点検を依頼してください。
止まったあとに解除されるとき
先行車に続いて止まったあとに制御が解除されるのは、停止保持機能がない車では故障ではなく仕様です。
停止保持機能がある車でも、急な坂道で止まったとき、シートベルトを外したとき、ドアを開けたとき、止まってから約3分たったときは解除されます。
運転支援が起動しない警告が出るとき
トヨタは2024年6月14日から、10系シエンタの一部で、前方カメラのコンピューターのプログラムを更新するサービスキャンペーンを行っています。
対象は2022年6月15日〜2024年5月17日に生産された一部の車で、始動したときに警告灯が点いて警告メッセージが表示され、衝突被害軽減ブレーキなどの運転支援機能が起動しないおそれがあると案内されています。(参考:トヨタのサービスキャンペーン情報)
T-Connectを契約している車はソフトウェアの更新で、契約していない車はトヨタの販売店で、どちらも無料で対応すると案内されています。
生産期間の中でもすべての車が対象ではないため、車台番号で対象かどうかを確かめてください。
170系や初代シエンタのクルーズコントロール
旧型のシエンタで「クルーズコントロール付き」と書かれていても、10系のレーダークルーズコントロールと同じ機能とは限りません。
170系のハイブリッド車の2021年6月版の取扱説明書には、装着車向けにクルーズコントロールの説明が載っていますが、先行車に追従するレーダークルーズコントロールではありません。
170系で使えるのは一定の速度で走る機能で、渋滞で先行車に続いて止まる使い方はできません。
初代シエンタについては、メーカーが設定したクルーズコントロールを公式資料で確認できませんでした。
旧型の中古車を選ぶときは、ステアリングにクルーズコントロールのスイッチがあるかを実際の車で確かめてください。
170系の中古車を選ぶときの装備の見方は、シエンタ170系の型式と装備の違いで紹介しています。
シエンタのレーダークルーズコントロールに関するよくある質問
シエンタのレーダークルーズコントロールは一般道でも使えますか?
トヨタの取扱説明書では、高速道路や自動車専用道路で使うように案内されています。
歩行者や自転車がいる一般道や、信号や交差点が続く道では、自分でアクセルとブレーキを操作してください。
シエンタのレーダークルーズコントロールで設定速度が30km/hになるのはなぜですか?
約30km/h未満の速度で設定の操作をすると、設定速度が約30km/hになる仕様のためです。
希望の速度で設定したいときは、約30km/h以上まで速度を上げてから走行支援スイッチを押してください。
シエンタのレーダークルーズコントロールの車間距離はどれを選べばよいですか?
100km/hのときの目安は、最も長い設定で約70m、最も短い設定で約30mです。
短い設定でも安全な距離が保証されるわけではないため、雨の日や交通量が多いときは長めの設定を選んでください。
シエンタのレーダークルーズコントロールの使い方のまとめ
10系シエンタのレーダークルーズコントロールは、走行支援モード選択スイッチでモードを選び、約30km/h以上で走行支援スイッチを押して速度を設定します。
設定速度は“+”スイッチと“-”スイッチで変え、車間距離は4段階から選べます。
先行車に続いて止まったあとの動きは停止保持機能の有無で違い、改良前のガソリン車などでは、止まったあとに自分でブレーキを踏む必要があります。
使えないときは、シフトポジション、選んでいるモード、表示灯、警告メッセージの順に確かめ、旧型のクルーズコントロールは先行車に追従しない点も覚えておいてください。
機能や操作は年式やグレードで違うことがあるため、最終的な判断は自分の車の取扱説明書やトヨタの販売店で確認したうえで行ってください。





