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シエンタのデメリットは?後悔する前に知るべき評価

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「シエンタのデメリット」を検索しているあなたは、購入後に「こんなはずではなかった」と後悔したくないと強く願っているはずです。

インターネット上では、「新型シエンタは最悪だ」といった非常に辛口の評価や、「シエンタはやめたほうがいい」という購入をためらわせるような意見も見受けられ、不安になっているかもしれません。

また、新型シエンタのガソリン車を選んで後悔しないか、それとも静粛性や燃費で優れるハイブリッドの口コミはどうなのか、具体的な比較情報を探していることでしょう。

シエンタはどのような人に向いていますか?という根本的な疑問やシエンタに乗ってる人のイメージ、特に新型シエンタの丸みを帯びたデザインは男性ドライバーにとってどうなのか、といった点も知りたいところです。

この記事では、それら全ての疑問や不安を解消するため、シエンタのデメリットを包み隠さず徹底的に解説し、あなたが納得して車選びができるようサポートします。

記事のポイント

  • シエンタの購入で後悔しやすい具体的なデメリット
  • ガソリン車とハイブリッド車の口コミや評価の違い
  • 5人乗りと7人乗りの欠点やフリードとの比較
  • シエンタが向いている人の特徴と買ってよかった点

シエンタのデメリットと辛口評価

新型シエンタの7人乗り3列目シートに座る大人の窮屈な様子

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  • 新型シエンタの評価 辛口まとめ
  • 新型シエンタの欠点を徹底解説
  • 新型シエンタは最悪?購入者の評価
  • シエンタはやめたほうがいいと言われる理由
  • シエンタが安い理由は何?
  • 新型シエンタのガソリン車は後悔する?
  • 新型シエンタのハイブリッドの口コミ

新型シエンタの評価 辛口まとめ

新型シエンタは、日本の道路事情に最適な5ナンバーサイズのコンパクトボディと、クラストップレベルの優れた燃費性能で市場から高い人気を得ているモデルです。しかし、購入後に「後悔した」と感じる可能性のある、手厳しい辛口な評価も確かに存在します。

最大の不満点として、多くのユーザーから一貫して挙げられるのが、「電動パーキングブレーキ(EPB)」が全グレードで搭載されていない点です。

2022年8月にデビューした新型車であるにもかかわらず、採用されたのは旧来の足踏み式パーキングブレーキでした。この結果、信号待ちや渋滞時にブレーキペダルから足を離しても停車状態を維持する「オートブレーキホールド機能」もありません。

この機能は一度体験すると戻れないほど便利なため、搭載を期待していたユーザーからの失望の声は大きいです。

競合のホンダ・フリード(現行型)も同様に非搭載ですが、「新型」に期待される最新の利便性装備が欠けている点は、シエンタの明確なデメリットと言えます。

また、7人乗り仕様における3列目シートの窮屈さも、辛口評価の大きな要因です。このクラスのミニバンでは宿命とも言えますが、シエンタの3列目は特にスペースが限られており、大人が長時間快適に座ることは困難です。

あくまで「緊急用」または「子供用」と割り切る必要があり、日常的に6人以上が乗車する家庭環境では、ワンランク上の「ノア」や「ヴォクシー」を選ばないと、後々「狭すぎた」と後悔する可能性が高いです。

このように、シエンタは非常に優秀なファミリーカーであると同時に、利便性や居住性において、いくつかの「割り切り」をユーザーに求める側面も持っています。

新型シエンタの欠点を徹底解説

前述の辛口評価以外にも、シエンタには購入前に知っておくべき具体的な欠点がいくつか指摘されています。デザイン、内装の質感、走行性能、そして機能面に至るまで、詳しく見ていきましょう。

エクステリアデザインの独自性とメンテナンス性

新型シエンタのエクステリアは、賛否が分かれるポイントです。特にボディ側面下部に広範囲にわたって装着されている樹脂製のプロテクター(サイドガーニッシュ)は、アクティブなSUV感を演出し、デザインのアクセントになっています。

しかし、これはシトロエン・ベルランゴなど欧州のレジャービークルで先に使用されたデザインアイデアでもあります。トヨタ独自の斬新さを期待していた層からは、「欧州車の模倣ではないか」「オリジナリティに欠ける」という厳しい意見も出ています。

また、この樹脂パーツは未塗装のため、傷が白く目立ちやすい、あるいは経年劣化で白化(白っぽく色あせる)する可能性があり、長期的なメンテナンスに懸念が残る点も欠点と言えます。

インテリア(内装)の質感とコストダウン

内装の質感、特にコストダウンが顕著に感じられる部分もデメリットです。最廉価グレード「X」では、インパネ中央のディスプレイオーディオが標準装備されておらず、オプションを装着しない場合は「フタ」がされた状態となり、非常に寂しい見た目になります。

さらに、上位グレード(Z/G)では手触りの良いファブリック巻きになるインパネアッパー部やドアアームレストも、「X」では硬質プラスチック(樹脂)むき出しとなり、商用車のようなチープさを感じてしまうでしょう。

また、上位グレードであっても、シフト周りなどに多用されるピアノブラックのパネルは指紋やホコリが非常に目立ちやすいため、こまめな清掃が欠かせません。

こうした指紋やホコリ対策には、専用のクリーナーやマイクロファイバークロスが欠かせません。Amazonで人気の車内清掃グッズを探してみるのも良いでしょう。

パワートレイン(3気筒エンジン)の特性

新型シエンタは、ガソリン車・ハイブリッド車ともに1.5Lの「ダイナミックフォースエンジン」を搭載していますが、これは直列3気筒エンジンです。

一般的に4気筒エンジンよりも振動やノイズ面で不利とされる3気筒エンジンを採用したことで、特にアイドリングストップからの再始動時や、高速道路での合流・追い越し加速時に、エンジン音が車内にこもりやすく、振動も大きめに感じられる場合があります。

ライバルのフリードが滑らかな4気筒エンジンを採用しているのと比較すると、この点は明確な欠点となります。

ハイブリッド4WD(E-Four)の性能限界

新型シエンタでは、先代のガソリン車4WDが廃止され、ハイブリッド車にのみE-Four(電気式4WD)が設定されました。このE-Fourは、リアをモーターで駆動する仕組みですが、その主な目的は滑りやすい路面(雨や雪道)での「発進補助」です。

リアモーターの出力は大きくないため、本格的な悪路走破性や、深い雪をかき分けて進むような高い雪上性能は期待できません。

あくまで「生活四駆」と割り切る必要があり、降雪地帯で機械式4WDと同等の性能を期待すると、深刻な力不足を感じる可能性が高いため、十分な注意が必要です。

装備の詳細確認は公式サイトで

グレードごとの内装材の違いや、エンジンスペック、E-Fourの仕組みなど、詳細な情報は購入前にトヨタの公式サイトで確認することが不可欠です。

カタログスペックと実際の使い勝手を照らし合わせることが、後悔しない車選びの第一歩となります。(参照:トヨタ シエンタ公式サイト

新型シエンタは最悪?購入者の評価

「新型シエンタは最悪」というインターネット上の極端な評価は、主に個人の期待値と、実際に納車された車との大きなギャップから生まれるものです。

購入後に「こんなはずではなかった」と感じたポイントについて、実際のユーザーの口コミや評価を見ると、具体的な不満点が浮かび上がってきます。

これらの口コミから分かるように、「最悪」というよりも、「期待していた機能の使い勝手」「目に見えるコストダウン」「絶対的なパワー不足」といった具体的なポイントで不満を感じるケースが目立ちます。

購入前に試乗や実車確認でこれらの点を許容できるかどうかが、満足度を左右する重要な鍵となります。

シエンタはやめたほうがいいと言われる理由

「シエンタはやめたほうがいい」という、購入をためらわせる意見には、いくつかの共通した理由が存在します。これらは、シエンタが持つ「コンパクトミニバン」というクラスの構造的な特徴や、設計上の限界に起因するものがほとんどです。

1. 3列目シートの利便性の低さ(7人乗り)

前述の通り、3列目シートは非常に狭く、大人の長距離移動には全く向きません。さらに、7人乗り仕様では、3列目へ乗り込む際に2列目シートを大きく折りたたむ(タンブル)必要があり、この操作が手間です。

また、2列目シートの形状によっては中央の通路(ウォークスルー)が狭く、子供でも3列目への移動がしにくい構造になっています。3列目シートを床下に格納する操作も、慣れるまで少し手間がかかると感じる人がいます。

2. 多人数乗車時の明らかなパワー不足

特に多人数(5人以上)での乗車時や、高速道路の上り坂でのパワー不足は、多くの口コミで指摘される最大の弱点の一つです。ライバルのフリード(ガソリン車129PS)と比較すると、シエンタ(ガソリン車120PS)はスペック上でもやや劣ります。

街乗り中心であれば問題ありませんが、家族全員で遠出やレジャー、帰省などで高速道路を多用する場合、アクセルを踏み込む時間が増え、結果的にストレスと燃費悪化につながる可能性があります。

3. 細かな収納(特に後席)の使い勝手

運転席周りの収納は工夫されていますが、後席の使い勝手については不満の声があります。特に2列目用のドリンクホルダーがドアポケット下部にしかない点は大きなマイナスポイントです。

子供が座った状態から手を伸ばしにくく、非常に使い勝手が悪いという指摘があります。また、7人乗りでも2列目にセンターアームレストがない(グレードによる)点も、快適性の面で不満点として挙げられます。

4. ハイブリッド特有の「音」の問題

ミニバンという構造上、荷室と車室が一体化しているため、走行中のロードノイズや後方からの音が響きやすいのは避けられません。

それに加え、ハイブリッド車特有の「車両接近通報装置」の疑似音(低速走行時に歩行者に接近を知らせる音)が、トヨタ車は「キーン」という高周波音で、車内でも意外と気になるという声があります。

静かなハイブリッド車だからこそ、こうした音が余計に目立ってしまうのです。

シエンタが安い理由は何?

シエンタがライバル車と比較して安い価格設定(エントリーグレード「X」ガソリン車・5人乗りで195万円〜)を実現しているのには、いくつかの明確な理由があります。それは、「見えない部分」と「選択できる部分」での徹底した装備の簡素化によるコストダウンです。

例えば、先ほども触れたように、リアのウィンカーやバックランプ、室内灯の一部には、コストの安い従来型の「豆球(ハロゲンランプ)」が使用されています。LED化が進む現代において、こうした細かい部分でコストを調整しているのです。

さらに、価格に直結する「選択できる部分」として、最廉価グレード「X」では以下の装備が標準ではありません。

  • ディスプレイオーディオ(オプション設定。非装着だとフタがされる)
  • アルミホイール(全グレードでスチールホイール+キャップが標準)
  • シートヒーター(Z/Gグレードでもセットオプション設定)

ライバルのホンダ・フリードは、一番安いグレード(G)でも233万円以上し、アルミホイールやシートヒーター(FF車)が標準装備されることを考えると、シエンタの価格設定は「高機能は不要。とにかく初期費用を抑えたい」というニーズに応えるための戦略的なものと言えます。

また、乗り心地に関しても、より高価なノア/ヴォクシーや高級ミニバンと比較すれば、路面からの振動を伝えやすいなど「乗り心地が価格相応」と感じる部分があり、これも車両価格に反映されている点の一つと考えられます。

新型シエンタのガソリン車は後悔する?

新型シエンタのガソリン車を選ぶと後悔する可能性は、特に「走行性能」「4WDの必要性」そして「ランニングコスト」を重視する場合に高まります。

最大の注意点は、新型シエンタのガソリン車には4WDの設定がないことです。先代モデルには存在しましたが、現行型では廃止されました。

降雪地域にお住まいの方で、「価格を抑えたいからガソリン車の4WDを」と考えていた場合、選択肢はハイブリッドのE-Fourのみとなり、車両価格が大幅に上がってしまうため、計画が根本から崩れてしまいます。

また、前述の通り、ガソリン車は1.5Lの3気筒エンジンです。ハイブリッド車に比べて静粛性が低く、高回転時の振動も伝わりやすくなります。多人数での坂道や高速道路では、「もっとパワーが欲しい」と後悔する場面がハイブリッド車よりも確実に多くなるでしょう。

ガソリン車はハイブリッド車よりも車両本体価格が約38万円〜と大幅に安価です。しかし、燃費性能には大きな差があります。

項目ガソリン車 (G 2WD)ハイブリッド車 (HYBRID G 2WD)
燃費 (WLTCモード)18.3 km/L28.5 km/L
年間ガソリン代

(1万km走行時)

約92,896円約59,649円
年間の差額約33,247円

※ガソリン価格170円/Lで計算

※ガソリン価格の最新情報は経済産業省 資源エネルギー庁の発表をご確認ください。

このシミュレーションでは、年間のガソリン代の差は約3.3万円です。車両価格の差(約38万円)をガソリン代だけで元本回収するには、11年以上かかる計算になります。ただし、ハイブリッド車はエコカー減税の恩恵が大きく、購入時の税金がガソリン車より優遇されます。

結論として、街乗りがメインで初期費用を徹底的に抑えたい方にとっては、ガソリン車は合理的な選択です。しかし、長距離を乗る方や、静粛性、将来的なリセールバリュー(売却時の価格)を重視する方は、ハイブリッド車を選ばないと後悔する可能性が高いです。

「ガソリン車で後悔したくないけど、ハイブリッド車の初期費用(約38万円)は高すぎる…」

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新型シエンタのハイブリッドの口コミ

新型シエンタのハイブリッド車は、その圧倒的な低燃費性能(WLTCモード 28.2〜28.8km/L)で高い評価を得ています。

実際のオーナーからの口コミでも「給油の回数が劇的に減った」「モーター走行時は本当に静かでスムーズ」といった、ランニングコストと快適性に関する好意的な意見が多数を占めます。

特に、ハイブリッド車の最上位グレード「Z」には、停止保持機能付きのレーダークルーズコントロール(ACC)が搭載されます(G/Xは停止保持なし)。

これは電動パーキングブレーキ非搭載のシエンタにおいて、唯一、渋滞時や信号待ちでブレーキペダルを踏み続けなくても停車を保持してくれる機能です。

この機能があるだけで、運転疲労は劇的に軽減されます。この点だけでも「Zハイブリッド」を選ぶ価値があるという口コミは非常に多いです。

一方で、燃費性能と引き換えに、ハイブリッド車特有のデメリットも指摘されています。

ハイブリッド車の見逃せない注意点

  1. 動力用バッテリーが「ニッケル水素電池」同時期に発売されたトヨタの新型「アクア」には、新開発の「バイポーラ型ニッケル水素電池」が世界で初めて搭載され、コンパクトながら高出力を実現しました。また、「ヤリスクロス」では「リチウムイオン電池」が採用されています。しかし、新型シエンタには従来型(改良型)のニッケル水素電池が搭載されました。性能面で劣るわけではありませんが、最新技術を期待していた層からは「なぜシエンタは従来型なのか」と残念がる声があります。
  2. バッテリー冷却ファンの作動音助手席の足元付近(またはシート下)に動力用バッテリーの冷却ファンが設置されています。バッテリー温度が上昇すると、走行中に「フォー」というファンの作動音が聞こえることがあります。静かなハイブリッド車だからこそ、この音が一度気になりだすと不快に感じるというデリケートな口コミもあります。

燃費性能は抜群ですが、こうした細かな点が自身の許容範囲内であるか、可能であれば試乗時に確認しておきたいポイントです。

シエンタのデメリットを多角的に比較

シエンタのデメリットを多角的に比較

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  • シエンタは長距離運転で疲れる?
  • シエンタの5人乗りの欠点は何?
  • シエンタとフリードを買うならどっちがいい?
  • シエンタに乗ってる人のイメージは?
  • 新型シエンタは男性ドライバーに不向き?
  • シエンタで買ってよかったと感じる点
  • シエンタはどのような人に向いていますか?
  • 総括:シエンタのデメリットと選び方

シエンタは長距離運転で疲れる?

「シエンタは長距離運転で疲れる」という意見は、複数の要因が複合的に重なって生じている可能性があります。街乗りでは最高のパートナーとなり得るシエンタも、高速道路を使った長距離移動ではいくつかの弱点が露呈します。

第一に、絶対的なパワー不足による運転ストレスです。これは特にガソリン車で顕著ですが、ハイブリッド車でも多人数乗車で高速道路の長い上り坂に差し掛かると、エンジンが唸りがちになります。

追い越し加速でもワンテンポ遅れる感覚があり、余裕のある巡航が難しくなることで精神的な疲労につながることがあります。

第二に、静粛性の限界です。クラス相応の遮音性ではありますが、速度が上がるにつれてロードノイズ(タイヤが路面を転がる音)や、Aピラー(フロントガラスの横の柱)周りからの風切り音が大きくなる傾向があります。

この騒音が、長時間の運転でドライバーの疲労を蓄積させる一因となります。

第三に、シートの形状と快適装備です。シエンタのシートは、乗車定員によって特性が異なります。

  • 5人乗り(2列シート):2列目シートの座面や背もたれが硬めで、体が沈み込まないためサポート性が良くないと感じる場合があります。
  • 7人乗り(3列シート):2列目シートは5人乗りよりソフトで座り心地が良いと評価されていますが、運転席・助手席を含め、長距離ドライブに特化したサポート性の高いシート設計とまでは言えません。

さらに、運転席のアームレストが細い(またはグレードにより装備されない)ため、長距離運転時に左腕の置き場に困り、リラックスした姿勢が取りにくいという地味ながらも深刻な指摘もあります。

これらの要因から、街乗りや片道1〜2時間の移動は快適でも、それ以上の長距離・長時間の運転では「やはり疲れる」という評価につながっています。

シエンタの5人乗りの欠点は何?

シエンタの5人乗り(2列シート車)は、その広い荷室空間と7人乗りよりも4万円安い価格設定で、特定のユーザー層(主に2〜4人家族やアウトドア派)から強い支持を受けています。

しかし、7人乗り(3列シート車)と比較していくつかの明確な欠点があり、これを理解せずに選ぶと「7人乗りにすればよかった」と後悔する可能性があります。

5人乗りの見逃せない欠点

  1. 2列目シートがスライドしない(固定式)これが最大の欠点であり、7人乗りとの決定的な違いです。7人乗りは2列目シートが前後にスライドするため、「後席の足元を広々使う」「3列目に人を乗せるために2列目を少し前に出す」「荷室を一時的に広げる」といった柔軟な使い方が可能です。しかし、5人乗りは2列目が完全に固定されているため、こうしたシートアレンジが一切できません。
  2. 2T目シートの座り心地前述の通り、7人乗りの2列目シート(タンブル機構)に比べ、5人乗り(チルトダウン機構)は座面が硬めだと評価されています。これは荷室をフラットにするための構造的な違いであり、後席の快適性を少しでも重視するなら7人乗りに軍配が上がります。
  3. 荷室フロアが7人乗りより高い意外な点ですが、荷室の床面(地上高)は5人乗り(565mm)の方が7人乗り(505mm)よりも6cm高くなっています。これは、7人乗りが3列目シートを床下に格納するために、意図的にフロアを低く設計しているためです。この6cmの差により、荷室自体の高さも5cm低くなります。重い荷物や自転車を積む際、この「高さ」がデメリットになる場合があります。

車中泊やアウトドアなどで「常に荷室を最大かつフラットにしたい」という明確な目的がなければ、いざという時に7人乗れ、2列目もスライドして快適性を調整できる7人乗り仕様の方が、汎用性は圧倒的に高いと言えるでしょう。

シエンタとフリードを買うならどっちがいい?

シエンタとフリードは、日本のコンパクトミニバン市場を二分する最大のライバルであり、どちらを選ぶかは非常に悩ましい問題です。両車を比較すると、設計思想の違いから、それぞれに明確な強みと弱みが見えてきます。

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まさに永遠のライバルですね。どちらも一長一短です。先進安全装備と圧倒的な燃費性能を最重要視するならシエンタ、3列目の実用性や走行時のパワーフィール(滑らかさ)を重視するならフリード、というのが一つの分かりやすい判断基準になりそうです。

(※注:フリードは2024年秋以降にフルモデルチェンジが噂されており、本比較は現行型(2025年10月時点)のものです)

比較項目トヨタ シエンタ (3代目/現行型)ホンダ フリード (2代目/現行型)
パワートレイン1.5L 3気筒 (ガソリン/ハイブリッド)1.5L 4気筒 (ガソリン/ハイブリッド)
走行性能 (パワー)△ (ガソリン120PS) / 3気筒の振動感◎ (ガソリン129PS) / 4気筒で滑らか
燃費 (ハイブリッド)◎ (28.8km/L)〇 (20.9km/L)
電動パーキング× 非搭載 (足踏み式)× 非搭載 (足踏み式/ハンドブレーキ)
先進安全装備◎ (Toyota Safety Sense)

昼夜の歩行者・自転車、昼の自動二輪車検知

△ (Honda SENSING)

車・昼間の歩行者検知 (夜間歩行者・自転車は非対応)

3列目の広さ△ (狭い・緊急用)〇 (シエンタよりは実用的)
荷室フロア高△ (505mm〜565mm)◎ (480mm ※FF) / 低くて積みやすい
最小回転半径◎ (5.0m) / 取り回し抜群〇 (5.2m)
価格 (エントリー)◎ (195万円〜)〇 (233万円〜 ※G)

※燃費、パワー等は代表的な2WDグレードで比較

※フリードの安全装備は現行モデル(2代目)のもの。次期モデルで大幅に進化する可能性があります。

※フリードの詳細はホンダ フリード公式サイトでご確認ください。

特に「先進安全装備」の差は決定的です。シエンタは最新世代のトヨタセーフティセンスを搭載し、フリードが対応していない「夜間の歩行者」や「自転車」「自動二輪車」まで検知可能です。

事故のリスクを少しでも減らしたいと考えるファミリー層にとって、この差は非常に大きいと言えます。

シエンタとフリード、どちらが自分に合うか悩んだら、まずはカーセンサーで両方の在庫や価格帯を見比べてみるのがおすすめです。あなたの希望条件(年式、走行距離、価格)で絞り込んで比較できますよ。

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シエンタに乗ってる人のイメージは?

シエンタに乗っている人のイメージは、その車の持つ特性(コンパクト、低燃費、スライドドア、手頃な価格)から、非常に明確な像を結びます。

「子育て世代のファミリーカー」というイメージが最も強く、スライドドアで子供の乗り降りが便利なこと、5ナンバーサイズで運転しやすいことから、特に小さなお子さんを持つお母さん(ママ)が運転しているイメージが強いです。

スーパーの駐車場などで非常によく見かける光景でもあります。

また、燃費性能の高さや手頃な価格帯から、「コストパフォーマンスを重視する賢い選択をする人」という印象も持たれています。車の見栄やステータス性よりも、日々の家計や実用性を最優先する、堅実なライフスタイルの人が多いイメージです。

一方で、新型シエンタの欧州車風の愛嬌あるデザインや、アースカラー(カーキやベージュなど)を含む豊富なカラーバリエーションから、旧型にはなかった「アクティブでおしゃれな感覚を持つ人」というイメージも加わりました。

単なる移動手段としてだけでなく、デザインにもこだわりたい、道具感のある車が好きな層にも受け入れられています。

新型シエンタは男性ドライバーに不向き?

新型シエンタのデザインは、先代の個性的でアグレッシブな(通称:涙ライン)デザインから一新され、丸みを帯びた愛嬌のあるフロントマスク、いわゆる「癒し系」のデザインになりました。

このデザインが一部で「かわいすぎる」「弱そう」と捉えられ、男性ドライバーには不向きではないか、と懸念する声もあります。

確かに、トヨタのデザイン言語である「キーンルック(鋭い目つき)」や、アルファードのような威圧感のある「オラオラ顔」とは対極にあるため、車に力強さやスポーティーさを求める男性には物足りないかもしれません。

しかし、前述の通り、サイドの樹脂プロテクターはSUVのようなアクティブ感を演出しており、機能美を重視する欧州の道具感のある車(ルノー・カングーやシトロエン・ベルランゴなど)が好きな男性からは、むしろ好意的に受け入れられています。

ボディカラーでブラックやアーバンカーキといった引き締まった色を選べば、男性が乗っていても全く違和感はありません。

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ただし、「走り」を楽しみたい男性ドライバーには明確に不向きな点があります。それは、先代モデルに設定されていた「GRスポーツ」のような、足回りを固めたスポーツグレードが、現行モデルには設定されていない点です(2025年10月現在)。ライバルのフリードには、ホンダアクセスの「モデューロX」というスポーツコンプリートカー(※現行型での販売は終了)が存在したため、コンパクトミニバンでも走りを重視するお父さん層にとっては、シエンタは魅力的な選択肢になりにくいのが実情です。

結論として、デザインの好みは分かれますが、機能性や経済性、家族での使い勝手を最優先する合理的な男性ドライバーにとっては、新型シエンタは非常に優れた選択肢となります。

シエンタで買ってよかったと感じる点

ここまでデメリットや欠点を中心に解説してきましたが、シエンタがこれほど多くのユーザーに選ばれ続けているのは、それらのデメリットを補って余りある、数多くの「買ってよかった」と感じる強力なメリットが存在するからです。

1. 圧倒的な低燃費(ハイブリッド車)

やはり最大のメリットは、家計に直結する燃費性能です。特にハイブリッド車はクラストップレベルの低燃費(WLTCモード 28.2〜28.8km/L)を誇り、ガソリン価格が高騰する中で、給油の回数が減る喜びは想像以上に大きいものです。

2. 最新の先進安全技術「トヨタセーフティセンス」

前述の通り、最新世代のトヨタセーフティセンスが全車標準装備されています。衝突被害軽減ブレーキは、車両や歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼夜)、自動二輪車(昼)まで検知可能です。

さらに、先行車やカーブを認識して減速支援を行う「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」も搭載されており、その自然な制御が運転の疲労を軽減してくれます。

ライバルと比較して、安全性能はシエンタが大きくリードしている点であり、家族を乗せる車としてこれ以上ない安心材料です。

3. 痒い所に手が届く快適装備(グレードによる)

上位グレード(Z/G)には、日本のファミリー層のニーズを徹底的に研究した、あると嬉しい快適装備が充実しています。

  • 天井サーキュレーター(オプション):後席にも効率よく冷暖房の風を届け、室内の温度ムラを解消します。特に夏場の後席の子供から「暑い」と言われなくなります。
  • 後席用サンシェード(Zに標準):ドア内蔵型で、日差しを遮り、子供のお昼寝などにも役立ちます。
  • ハンズフリーデュアルパワースライドドア(Zに標準):子供を抱っこしている時や、両手に買い物袋を持っている時でも、足先の操作だけでスライドドアが自動開閉。この便利さは一度体験すると手放せません。

4. クラストップの優れた取り回し性能

5ナンバーサイズであることに加え、トヨタのTNGAプラットフォーム(GA-B)採用により、最小回転半径は5.0mを実現しています。

これは先代やライバルのフリード(5.2m)よりも明らかに小さく、都市部の狭い道でのUターンや、コインパーキングでの車庫入れが非常に楽に行えます。この「運転のしやすさ」こそが、シエンタを選ぶ最大の決定打になることも少なくありません。

シエンタはどのような人に向いていますか?

シエンタのメリットとデメリットをすべて踏まえると、シエンタは以下のようなニーズを持つ方に最適な車と言えます。

5人乗り(2列シート車)が向いている人

  • 乗車人数は常時4〜5人以下と明確に決まっている人。
  • 車中泊やアウトドア、大きな荷物(自転車など)を積むために、フラットで長い荷室空間(最大荷室長2,045mm)を最優先したい人。
  • 7人乗りの床下の凹凸(3列目格納スペース)がない、完全なフラット空間を求めている人。
  • 3列目シートは絶対に不要で、その分、広い荷室下の収納(デッキアンダートレイ)が欲しい人。

7人乗り(3列シート車)が向いている人

  • 普段は4〜5人乗りだが、たまに両親や祖父母、子供の友人を乗せて6〜7人で移動する可能性がある人。
  • 2列目シートのスライド機能や、5人乗りよりも快適とされる座り心地を重視する人。(普段は2列目を一番後ろに下げて、リムジンのように広々と使えます)
  • 大きなミニバン(ノア/ヴォクシーなど)は運転が不安だが、いざという時の多人数乗車機能も諦めたくない、柔軟性を求める人。

総括:シエンタのデメリットと選び方

最後に、シエンタの購入で後悔しないためのポイントをまとめます。シエンタは多くの魅力を持つ一方で、クラスの限界やコストダウンによる明確なデメリットも存在します。これらを理解した上で、自分の使い方に合うかどうかを見極めることが重要です。

新型シエンタ最大のデメリットは、電動パーキングブレーキ(EPB)とブレーキホールドが非搭載である点です。

また、最廉価の「X」グレードはディスプレイオーディオレスなど装備が極端に簡素で内装の質感も低く、後席ドリンクホルダーの位置など細かな収納の使い勝手にも不満の声があります。

居住性では、7人乗りの3列目シートが非常に狭く、大人の長距離移動には不向きで緊急用と割り切る必要があります。一方、5人乗り仕様は2列目シートがスライドせず固定式である点が最大の欠点です。

さらに、5人乗りの2列目シートは荷室フラット化のために7人乗りより座面が硬めと評価され、荷室フロア高も意外に7人乗りより6cm高くなっています。

パワートレインにも注意が必要です。ガソリン車は1.5Lの3気筒エンジンで、高速走行時や多人数乗車時の振動やパワー不足が懸念されます。さらに、ガソリン車には4WDの設定がなく、ハイブリッドのE-Fourも発進補助レベルの性能です。

ハイブリッド車自体は燃費最高ですが、従来型のニッケル水素バッテリー採用や、冷却ファンの作動音が気になるという側面も持ちます。

ライバルのフリードと比較すると、シエンタはパワーや3列目の広さ、荷室の低さで劣ります。しかし、圧倒的な燃費性能と、夜間歩行者や自転車も検知する先進安全装備で大きく優れています。

これらのデメリットを理解した上で、クラストップの燃費性能と最小回転半径5.0mが実現する抜群の取り回しやすさというメリットが、ご自身のカーライフに合うかを判断することが、後悔しない選び方と言えるでしょう。

シエンタのデメリットを理解した上で、納得のいく一台を見つけるために、まずはカーセンサーで最新の在庫情報(新車・中古車)や価格をチェックしてみてはいかがでしょうか。ライバルのフリードやノア/ヴォクシーとも簡単に比較できます。

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