シエンタの170系を中古で探していると、同じ見た目なのに型式も値段もばらばらで、どれを選べばいいのか分からなくなります。
結論から言うと、170系は価格だけで決めず、前期か後期か、ガソリンかハイブリッドか、何人乗りかの3つを先に決めると迷いが一気に減ります。
この3つが決まると、候補は自然と数グレードまで絞り込めるからです。
この記事では、170系の型式ごとの違い、定員とシートの選び分け、中古で確認しておきたい点までを順番に整理します。
記事のポイント
- 170系は2015年7月から2022年8月までの2代目で、2018年9月に大きく手が入っている
- 型式はNSP170G・NHP170G・NCP175Gの3つが軸で、燃費と駆動方式が変わる
- 定員は5人・6人・7人があり、6人乗りは前期と4WDに限られる
- 中古ではグレードの装備差、リコールの処置履歴、買った後の費用を先に確認する
シエンタの170系はどんな世代の車なのか
まず、170系がいつの車で、どこまでが同じ世代なのかを押さえておきます。
ここが曖昧なままだと、現行モデルの情報と混ざって判断を誤りやすくなります。
170系は2015年7月からの2代目
170系は、2015年7月9日に発売された2代目のシエンタです。
2022年8月に3代目へ切り替わるまで、約7年にわたって販売されていました。
初代の実用一辺倒だった雰囲気から離れ、トレッキングシューズをモチーフにした外観に変わったのがこの世代です。
いま中古車として流通している「シエンタ」の多くは、この170系です。
2022年のフルモデルチェンジ以降は下取り車もまとまって市場へ出ているため、選べる母数が多い状態が続いています。
現行の10系と迷っている場合も、まず170系の中身を知っておくと差額に納得しやすくなります。
ボディサイズは5ナンバー枠に収まる
170系のボディサイズは、日本の道路事情に合わせた5ナンバーサイズです。
全長は前期が4,235mm、後期が4,260mmで、バンパーの意匠変更による差になります。
全幅は1,695mmで前期後期とも共通です。
全高は2WDが1,675mm、4WDは床下のクリアランスを取るため1,695mmになります。
ホイールベースは2,750mm、最小回転半径は5.2mです。
スライドドアの乗降口が地上から330mmと低く、子どもや年配の家族が足を大きく上げずに乗り降りできます。
この低さは薄型燃料タンクの採用によるもので、170系のわかりやすい強みです。
正確なスペックやオプションはメーカーの公式サイトで確認してください。
前期と後期は2018年9月で分かれる
170系は、2018年9月11日のマイナーチェンジで前期と後期に分かれます。
変わったのは外観だけではありません。
前期の予防安全装備はレーザーレーダーと単眼カメラを使うToyota Safety Sense Cで、歩行者の検知には制約がありました。
後期ではミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた方式へ切り替わり、昼間の歩行者検知に対応しています。
さらに、ペダルの踏み間違いによる急発進を抑えるインテリジェントクリアランスソナーが設定されました。
外から見分けるなら、フロントまわりの黒いガーニッシュの形と、リヤランプの光り方が手がかりになります。
装備や価格差をもっと細かく比べたい場合は、前期と後期で変わった安全装備と価格差で整理しています。
型式で走りと燃費が変わる
170系の中古選びで最初につまずくのが、型式の読み分けです。
型式が違うとエンジンも駆動方式も変わり、リアサスペンションの構造まで違います。
NSP170Gはガソリンの2WD
NSP170Gは、1.5リッターの2NR-FKE型ガソリンエンジンを積んだ前輪駆動モデルです。
最高出力は109ps/6,000rpm、最大トルクは136N・m/4,400rpmです。
低い回転数から実用的なトルクが出るように調整されているので、街乗り中心なら物足りなさは感じにくい仕上がりです。
リアサスペンションは荷室を広く取りやすいトーションビーム式が使われています。
台数がいちばん多い型式なので、条件に合う個体を探しやすいのも利点です。
型式の頭に付くDBAや5BAといった記号は、年式によって変わります。
NHP170Gはハイブリッドの2WD
NHP170Gは、1NZ-FXE型エンジンとTHS-IIを組み合わせたハイブリッドです。
WLTCモードの燃費は22.8km/Lで、170系のなかでは最も良い数値になります。
モーターが頻繁に介入する街中のストップアンドゴーで効率が良く、通勤や送り迎えが多い使い方と相性が良いです。
170系のハイブリッドに4WDの設定はありません。
雪道や積雪地での使用を前提にするなら、この時点でガソリンの4WDが候補になります。
NCP175Gはガソリンの4WD
NCP175Gは、1NZ-FE型エンジンを積んだフルタイム4WDです。
最高出力は103ps/6,000rpmで、2WDのガソリン車より少し控えめな数値になります。
この型式だけリアサスペンションがダブルウィッシュボーン式で、荒れた路面での姿勢の落ち着き方が変わってきます。
4WDは全高が1,695mmになるため、立体駐車場の制限に引っかからないか先に確かめておきたいところです。
雪国で使う人や、乗り心地の穏やかさを重視する人にとっては、台数が少ないぶん狙う価値があります。
燃費と燃料代はどれくらい違うのか
型式を決めるときに効いてくるのが、燃費の差です。
カタログ値と実際に走ったときの数値には開きがあるので、両方を並べて見ておきます。
| 型式 | パワートレインと駆動 | WLTCモード | 実燃費の目安 |
|---|---|---|---|
| NSP170G | ガソリン2WD | 17.0km/L | 13.0〜15.0km/L |
| NHP170G | ハイブリッド2WD | 22.8km/L | 19.9〜22.3km/L |
| NCP175G | ガソリン4WD | 14.0km/L | 11.5〜13.0km/L |
実燃費は市街地と郊外を混ぜて走ったときの目安で、2026年9月時点で確認できた数値です。
年間1万km走り、ガソリンを1リットル170円として計算すると、ハイブリッドとガソリン2WDで年4万円ほどの差になります。
走行距離が短い人ほどこの差は縮むので、年間5,000km以下ならガソリン車の車両価格の安さが効いてきます。
ガソリン車の実燃費をもっと細かく見たい場合は、ガソリン車の実燃費とライバル車との比較で扱っています。
定員とシートアレンジで選び分ける
170系は5人乗り、6人乗り、7人乗りが混在しています。
同じ年式でも定員で荷室の使い方がまるで変わるので、ここは早めに決めておきたい部分です。
7人乗りは3列目の格納方式が効く
3列シート車の要になっているのが、3列目を2列目の下へ収めるダイブイン格納です。
2列目を前へスライドさせて座面ごと跳ね上げ、3列目の背もたれを倒してから前方の低い床へ押し込みます。
この方式だと、格納したシートが荷室の左右に張り出しません。
荷室の幅がそのまま使えるので、自転車やキャンプ道具のような角張った荷物を積みやすくなります。
斜め後ろの視界が塞がれないのも、日常使いでは効いてくる部分です。

フロアマットを替えるときは、この定員の違いがそのまま品番の違いになります。
7人乗り専用に成型された立体タイプなら、2列目まわりの形も合わせやすく、砂や泥も落としやすくなります。
購入前に、商品ページで対応する型式と年式を確認してください。
\ 定員に合う品番を選ぶ /
6人乗りは前期と4WDに残っている
前期には2列目がキャプテンシートの6人乗りが用意されていました。
マイナーチェンジで2WDの6人乗りは整理され、3列シート車は7人乗りが中心になります。
ただし、ガソリンの4WDであるNCP175Gには後期まで6人乗りが残りました。
2列目を独立させて左右のゆとりを取りたいなら、前期の6人乗りか、後期のガソリン4WDが候補になります。
台数は多くないので、条件を決めたら早めに動いたほうが選べます。
FUNBASEは2列5人乗りで荷室が長い
後期で追加されたFUNBASEは、3列目と格納機構をなくして荷室に振った2列シート車です。
2列目を前へ倒すと、最大荷室長は2,065mmになります。
大人2人が足を伸ばして横になれる長さで、26インチのマウンテンバイクをタイヤを外さずに2台積むこともできます。
3列目を年に数回しか使わないなら、FUNBASEのほうが日常の使い勝手は上がります。
逆に、祖父母を乗せる機会が定期的にあるなら、3列シート車から外さないほうが後悔しにくいです。
FUNBASEの中古を具体的に検討している場合は、5人乗り中古の相場と車中泊での使い方にまとめています。
シエンタの170系を中古で選ぶときに確認すること
型式と定員が決まったら、次は個体そのものを見る段階です。
170系は流通量が多いぶん、状態と装備の差も大きくなります。
グレードはXとGとG Cueroで装備差が大きい
170系のグレードは、X・G・G Cueroの3階層で考えると整理しやすいです。
Xはエントリーモデルで、ガソリン車はマニュアルエアコン、パワースライドドアは助手席側だけになります。
Gは両側パワースライドドア、スマートエントリー、オートエアコンを備えた量販グレードで、流通量も最多です。
G Cueroは合成皮革とスエード調のコンビシートやBi-Beam LEDヘッドランプを備えた最上級グレードになります。
後付けが難しいのは、両側パワースライドドアとヘッドランプの種類です。
価格の安さでXを選ぶ前に、この2つが必要かどうかを決めておいてください。
グレードごとの装備を一覧で見たい場合は、グレード別の標準装備と選び方が参考になります。
リコールと不具合の処置履歴を確認する
170系には、先に確認しておきたいリコールがあります。
ハイブリッド車では、エンジンルーム後部のカウルルーバの防水構造が不適切なため、多量の雨水がかかると燃焼室へ水が入るおそれがあるとして、2019年6月26日にリコールが届け出されました。
対象は平成27年5月7日から平成30年9月3日に生産されたNHP170Gで、届出時点の対象台数は137,016台です。
改善措置はシール材の貼り付けと防水カバーの追加で、状態によってはエンジンの交換まで含まれます。
このほか、スライドドア内側の防水シートがはがれて雨水が入る不具合や、電動格納ドアミラーが動かなくなる症状も知られています。

車台番号があれば、処置が済んでいるかどうかを調べられます。(参考:トヨタのリコール等情報)
調べていて気になったのは、ドアミラーの格納不良が保証期間を過ぎてから出やすい点です。
実車を見るときは、左右とも開閉させて音の引っかかりがないか触っておきたいところです。
ハイブリッドの駆動用バッテリーをどう見るか
ハイブリッドの中古で気になるのが、駆動用バッテリーの残り寿命です。
170系に積まれているのはニッケル水素バッテリーで、10万kmから15万km前後が交換の目安と案内されています。
交換費用は、正規ディーラーで新品にした場合で15万円から20万円程度が目安です。
再生品のリビルトバッテリーを使う場合は、総額10万円から15万円程度に収まる例があります。
大型ミニバンのハイブリッドは同じ作業で30万円を超えることもあるため、170系の負担は比較的軽い部類に入ります。
走行距離が10万kmに近い個体を見るときは、交換履歴と保証の範囲を販売店に確認してください。
買った後にかかる費用を先に見積もる
車両価格が安くても、買った後の出費が読めていないと計画が崩れます。
170系で先に見ておきたいのは、税金とタイヤです。
自動車税種別割は排気量1,496ccなので、2019年9月30日までに初回新規登録された個体は年34,500円になります。
2019年10月1日以降に初回新規登録された個体は年30,500円です。
標準のタイヤサイズは185/60R15で、量販コンパクトカーと共通の規格です。
一部のハイブリッド車やG Cueroには16インチの195/50R16が付いている個体があり、この場合はタイヤ代が上がります。
交換費用の相場は、タイヤ交換にかかる費用の目安で確認できます。
使い方から見たシエンタの170系の選び方
ここまでの内容を、実際の使い方に当てはめて整理します。
迷ったときは、いちばん使う場面から逆算すると決めやすくなります。
170系は選択肢が多いので、代表的な3パターンに絞って比べてみます。
| いちばん多い使い方 | 候補になるモデル | 中古価格の目安 |
|---|---|---|
| 家族の送り迎えと買い物 | 後期のハイブリッドGまたはG Cuero | 180万〜240万円 |
| 車中泊と趣味の道具の積載 | 後期のFUNBASE G | 160万〜220万円 |
| 費用を抑えて台数を確保 | 前期のガソリンG | 100万〜150万円 |
価格は2026年9月時点で確認できた目安で、走行距離や状態で上下します。
子どもを乗せる時間が長いなら、昼間の歩行者検知に対応した後期を選んでおくと安心感が違います。
前期を選ぶ場合は、オプションのToyota Safety Sense Cが付いた個体かどうかを見ておきたいところです。
決め方の順番は、定員、駆動方式、前期か後期か、最後にグレードです。
この順で絞ると、予算内で妥協すべき点がはっきりします。
シエンタの170系に関するよくある質問
シエンタの170系は何年から何年までの型ですか?
2015年7月から2022年8月までが170系です。
2022年8月以降に登場したモデルは3代目にあたり、型式の体系そのものが変わります。
中古車情報で年式だけを見ると混同しやすいので、車検証の型式で確かめると間違いがありません。
シエンタの170系に高速道路で使える運転支援は付いていますか?
170系のToyota Safety Senseには、車間を保つクルーズコントロールや車線維持の支援は設定されていません。
長距離を高速道路で走る機会が多いなら、この点は割り切りが必要になります。
運転支援を重視するなら、装備内容を販売店で実車ごとに確認してください。
シエンタの170系に福祉車両の設定はありますか?
車いす仕様のウェルキャブが設定されていました。
バックドアを開けると車両後部が下がる機能を備え、スロープの傾斜を約9.5度に抑えています。
車いすを使わない日は通常の荷室として使えるので、日常使いと介助を兼ねたい家庭に向きます。
シエンタの170系は現行モデルと比べて何が足りませんか?
大きいのは予防安全装備と車内の静かさの差です。
一方で、低い乗降口や3列目の格納方式といった使い勝手の骨格は170系の時点で固まっています。
差額をどこまで許容できるかで判断が分かれる部分です。
まとめ|シエンタの170系の選び方
170系は2015年7月から2022年8月までの2代目で、2018年9月を境に前期と後期に分かれます。
型式はガソリン2WDのNSP170G、ハイブリッド2WDのNHP170G、ガソリン4WDのNCP175Gの3つが軸になります。
定員は5人のFUNBASE、6人、7人があり、荷室の使い方が大きく変わります。
中古では、次の4点を順番に確認すると判断が早くなります。
- 両側パワースライドドアなど後付けが難しい装備の有無
- リコールとサービスキャンペーンの処置履歴
- ハイブリッドの走行距離とバッテリーの交換履歴
- タイヤサイズと初回登録年による税額
価格や装備は個体ごとに違うので、最新の情報は公式ページと販売店で確かめてください。
最終的な判断はご自身で確認したうえで行ってください。
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