シエンタの3列目は、出すときも収納するときも、先に2列目を最前方までスライドさせて跳ね上げるところから始めます。
3列目は2列目の足元へ潜り込ませて格納する仕組みなので、2列目を動かさないと手が届きません。
普段は床下にしまっておき、人を乗せる日だけ出す使い方に向いた席です。
収納の前には、シートベルトのバックルを格納し、ヘッドレストを一番下まで下げておきます。
記事のポイント
- 3列目は2列目の足元へ潜り込ませて格納するので、先に2列目を跳ね上げる
- 収納の前にシートベルトのバックルを格納し、ヘッドレストを一番下まで下げる
- 左右は別々に動かせるが、同時に格納すると指を挟むおそれがある
- 片方だけ使うときは荷物の固定と、隙間に物を落とさない対策をしておく
シエンタの3列目は2列目の下に潜り込む
操作でつまずく人の多くは、格納場所を誤解しています。
まず、どこにどう収まるのかを押さえておきます。
ダイブイン格納という仕組み
シエンタの3列目は、2列目シートの足元へ潜り込ませてしまう構造になっています。
荷室の左右へ跳ね上げる方式ではないため、格納しても荷室の幅が狭くなりません。
この構造のおかげで、3列目をしまえば横幅をそのまま使える四角い荷室になります。
その代わり、格納先が2列目の足元なので、2列目を動かさないと作業が始められません。
この一手間が、他の車と操作感が違うと感じる原因です。
出し入れは2列目を動かしてから始める
2列目シートには、前へスライドさせてから座面ごと跳ね上げるタンブル機構が付いています。
この跳ね上げは、シートが最前方まで来ている状態でないと動きません。
座席同士がぶつからないようにするための仕組みです。
2列目が前に出ていないうちにレバーを引いても、シートは持ち上がりません。
力任せに引く前に、まずスライド位置を確かめてください。
シエンタの3列目の出し方
ここで扱う出し方としまい方は、2022年8月に発売された10系の7人乗りの取扱説明書に沿った手順です。
旧型の170系では後部座席(後ろの席)の操作が同じとは限らないため、年式に合う取扱説明書で確かめてください。
ここからは、床下から座席を起こすまでの流れを順番に見ていきます。
操作にかかる時間は、慣れやシートの位置によって変わります。
平らな場所に停めてパーキングブレーキをかける
シートを動かす前に、車を平らな場所へ停めます。
シフトレバーをPに入れ、パーキングブレーキをかけてから作業を始めてください。
座席に人が座っている状態でシートアレンジを行わないでください。
指や手を挟むおそれがあるため、車内が空になってから操作します。
2列目を最前方までスライドさせて跳ね上げる
跳ね上げる前に、2列目の準備を次の順で済ませます。
- 2列目中央席のシートベルトを分離して格納する
- 2列目のシートベルトのバックルを格納する
- 左右席のヘッドレストを一番下まで下げる
- 中央席のヘッドレストを取りはずす
2列目シート下のレバーを引き上げ、シートを最前方までスライドさせます。
次に肩口のレバーを引きながら背もたれを前へ倒します。
背もたれが倒れきると床のロックが外れ、シート全体が前方へ回るように跳ね上がります。
取扱説明書では、レバーを引くとシート全体が自動的に跳ね上がると注意されているので、顔や手を近づけずに操作してください。
ここで床下の3列目が姿を見せます。
左右とも跳ね上げるときは、助手席側を先に跳ね上げてから運転席側を跳ね上げます。
戻すときは逆に、運転席側を先に戻してから助手席側を戻します。
順番を逆にすると、2列目中央席のヘッドレストと運転席側の2列目が当たり、シートを傷めるおそれがあると案内されています。
運転席側だけを跳ね上げるときも、中央席のヘッドレストを外しておきます。
跳ね上げたシートが前席に当たる場合は、前席を前へずらしてから操作します。
左右を同時に跳ね上げると指や手を挟むおそれがあるので、片側ずつ動かしてください。
ストラップを引きながら引き上げて固定する
3列目を起こす流れは次のとおりです。
- シート後方のロック解除ストラップを後ろへ引く
- ストラップを引いたまま、シート全体を斜め上へ持ち上げる
- レールに沿って後方へ滑らせ、所定の位置まで移動させる
- 脚部を床のストライカーへ静かに降ろす
- リクライニングレバーを引きながら背もたれを起こす
降ろすときは、シート後方を床へ押し付けるようにすると噛み合いやすくなります。

ロックの音とガタつきを必ず確かめる
脚部を降ろしたとき、カチッという音がすれば固定できています。
音が鳴らないまま走り出すと、加速や減速のたびにシートが動いて危険です。
背もたれを手で前後に強く揺すり、遊びがないことを確かめてください。
小さな子どもを乗せる前は、この確認を毎回入れる習慣にしておくと安心です。
シエンタの3列目の収納は準備でつまずく
収納が途中で止まる原因は、機構の故障ではなく準備不足であることがほとんどです。
先にやっておくことを2つ押さえておきます。
シートベルトのバックルを先に格納する
3列目のシートベルトのバックルは、シートに付いている所定の位置へ先に収めます。
金具が出たまま座席を折りたたむと、クッションやヒンジに挟まります。
金具がギアに噛み込むと、ストラップを引いてもロックが外れなくなります。
その状態で力任せに引くと機構を痛めるので、一度背もたれを起こしてやり直してください。
ヘッドレストは一番下まで下げる
ヘッドレストは最下位まで押し下げてから格納します。
上げたままだと、2列目のフレームや床に当たって最後まで入りません。
取扱説明書では、ヘッドレストを取りはずさずに格納するよう案内されています。
外して収納するやり方は想定されていないので、そのまま下げるだけにしてください。
背もたれを倒して足元へ押し下げる
準備ができたら、次の順番で格納します。
- 2列目を最前方までスライドさせて跳ね上げる
- 3列目のシートベルトのバックルを格納する
- ヘッドレストを最下位まで下げる
- リクライニングレバーを引いたまま背もたれを前へ倒す
- ロック解除ストラップを引いてロックを外し、シートを引き上げる
- 押し下げるようにしながら2列目の足元へ収める
最後に、跳ね上げていた2列目を床へ戻してロックし、背もたれを起こせば完了です。
(参考:トヨタ公式のシエンタ取扱説明書)
左右を同時に格納しない
3列目は左右が別々に動くため、まとめて片付けたくなります。
ただし公式には、左右のシートを同時に格納しないよう案内されています。
同時に動かすと指や手を挟むおそれがあるため、必ず片側ずつ終わらせてから次へ移ります。
床面やクッションの上に物が残っていないかも、そのつど確認してください。
シエンタの3列目を片方だけ使うときの注意点
左右を別々に扱えるのが、この車のシートアレンジの強みです。
ただし、片側だけ出した状態には固有の注意点があります。
公式のモード名で見る片方だけの使い方
トヨタの公式サイトでは、7人乗りのシートアレンジがモード名と乗れる人数で示されています。
| モード | 格納する席 | 乗れる人数 |
|---|---|---|
| ノーマルモード | なし | 7名 |
| サードシートアレンジモード | 3列目の左右 | 5名 |
| ハーフラゲージモード | 2列目の片側と3列目の左右 | 3名 |
| フラットラゲージモード | 2列目と3列目 | 2名 |
3列目の片方だけを格納する形は公式のモード名にはなく、前席2人・2列目3人・3列目1人の最大6人が乗れる計算になります。
6人で乗りながら長い荷物も載せたい日はこの形、乗るのが3人以下ならハーフラゲージモードにすると荷室を広く使えます。
左右は別々に動かせる
3列目は左右5対5の分割で、片側だけ出したまま反対側を荷室にできます。
乗車人数を減らさずに、長さのある荷物を積めるのがこの使い方の利点です。
サーフボードや組み立て前の家具のように、幅は取らないが長い物と相性がよくなります。
2列目も同じく左右別々に倒せるので、通路側と荷室側を分けて使えます。

そもそも3列目が必要かどうかで迷っているなら、先に5人乗りと7人乗りの選び分けを見ておくと判断しやすいです。
荷物が倒れてこないように固定する
片側を荷室にすると、隣に座っている人のほうへ荷物が倒れる形になります。
急ブレーキやカーブで荷物が動くと、そのまま乗員に当たります。
長い荷物を積むときは、ラゲッジネットや固定ベルトで車体側のフックへ留めてください。
横に人が座る配置では、積み方より固定のほうが優先です。
2列目を跳ね上げたまま走るときは、シートクッション後面のポケットから固定ベルトを出し、フックを前席のヘッドレストに掛けて2列目を固定します。
ベビーカーを一緒に積む場合の入れ方は、ベビーカーの積み方と向きの決め方にまとめています。
隙間に小物を落とさない工夫とマットの注意
片側を格納すると、荷室の床と出している座席のあいだに隙間と段差ができます。
これは機構を動かすために必要な逃げなので、なくすことはできません。
ここへ鍵やスマートフォンを落とすと、取り出すのにシートをもう一度出す羽目になります。
砂やほこりがレールへ入り込むと、スライドが重くなる原因にもなります。
取扱説明書には「シートレールの上にマットなどを敷かないでください」とあるため、隙間を覆おうとしてマットをレールの上まで広げるのは避けます。
小物はふた付きの箱やネットにまとめ、隙間の近くに置かないようにするほうが落とし物を防げます。
荷室の汚れ対策にマットを使うなら、3列目のレールにかからない形かを商品写真で確かめてください。
購入前に、商品ページで対応する型式と年式、乗車定員を確認してください。
\ レールにかからない形か見る /
2列目を前に出して足元を分け合う
3列目に大人が座るときは、そのすぐ前の2列目を少し前へ出すと、3列目の足元が広がります。
2列目に座る人の足元とのバランスを見ながら、位置を決めてください。
片側だけ出している場合は、空いている荷室側へ斜めに足を伸ばすと膝の角度がゆるみます。
シエンタの3列目の乗り方と座り方
操作そのものより、乗り降りで危ない場面のほうが多くなります。
やってはいけない動線から確認します。
後ろのリアゲートから3列目に乗らない
3列目への出入りは、横のスライドドアから行ってください。
取扱説明書に後ろから乗ることを禁じる文は見当たりませんが、3列目への乗り降りは2列目を跳ね上げてスライドドア側から入る手順で書かれています。
ラゲージスペースに人を乗せて走行しないことも、取扱説明書で注意されています。
後ろのバックドアは荷物の積み下ろし用で、人が足をかけるステップも手すりもありません。
後続車が来る路上や雨の日にバックドア側から乗り込もうとすると、転倒や接触の危険があります。
回り込むのが面倒でも、乗り降りはスライドドア側に統一してください。
2列目を跳ね上げれば、大人がまたがずに通れる幅の通路ができます。
シエンタの三列目への乗り方は、スライドドアを開けて2列目を最前方までスライドさせて跳ね上げ、できた通路から奥へ進んで座る流れです。
3列目の人が座ったら、跳ね上げた2列目を床へ戻してロックし、背もたれを起こします。
リクライニングは停車してから調整する
3列目にもリクライニングの調整が付いています。
ただし走行中に背もたれを動かすと、体が座席から離れてシートベルトが正しく効かなくなります。
角度を変えるときは、停車してから操作してください。
倒しすぎるとベルトが首や腹部に当たる位置になるので、深く倒しきらないほうが安全です。
3列目のリクライニングは、レバーを引いたまま背もたれを前後に動かして合わせます。
取扱説明書の図では、バックドアを開けて後ろから角度を合わせる方法も示されています。
3列目の広さや荷室がどこまで使えるかは、7人乗りの居住性と荷室の実用性で検証しています。
3列目にチャイルドシートは付けられない
3列目にはISOFIXの固定金具がありません。
そのため、チャイルドシートの設置場所は2列目が基本になります。
2列目に2台載せると3列目への通路がふさがるので、乗車人数の組み合わせは先に決めておいたほうが安全です。
取り付け位置と手順は、ISOFIXの設置場所と固定の手順で詳しく扱っています。
シエンタの3列目が動かない・収納できないときの確認
途中で止まったときは、力を入れる前に原因を切り分けます。
多くは3つのどれかに当てはまります。
ストラップを引いてもロックが外れない
ストラップを斜めに引いていたり、引く力が弱かったりすると、内部の金具が外れきりません。
取扱説明書では、3列目を格納するときは必ずストラップを持って操作するよう案内されています。
外れないときは、力を強めるより、引く方向をまっすぐに直してください。
2列目が跳ね上がらない
2列目が持ち上がらないときは、スライド位置が最前方まで来ていない可能性が高いです。
もう一度レバーを引いて、止まるところまで前へ送ってください。
それでも動かない場合は、2列目のシートベルトが背もたれに巻き込まれていないか確認します。
足元にかばんや傘が残っているだけでも、シートは途中で止まります。
2列目中央席のシートベルトやヘッドレストがそのままになっている場合も、準備からやり直してください。
収納しきれないときは足元の荷物を疑う
床下まで入りきらないときは、格納先である2列目の足元に物が残っていることがほとんどです。
靴、ペットボトル、掃除道具などが1つあるだけで、シートは奥まで進みません。
操作の前に足元を目視で空にしておくと、この手戻りはなくなります。
レールの溝に小石や小銭が入っている場合は、掃除機で吸い取ってから動かしてください。
シエンタの3列目に関するよくある質問
シエンタの3列目は出したまま走っても問題ありませんか?
脚部が床のストライカーへしっかりロックされていれば、出したままで走行できます。
ロックの音がしていない、または揺すったときにガタつく状態では走らないでください。
人を乗せない日は格納しておくと、荷室を広く使えます。
シエンタの3列目は子どもだけで乗り降りできますか?
通路の幅は確保されていますが、2列目を跳ね上げる操作には手順があります。
跳ね上げたシートが戻る動きで指を挟むおそれがあるため、小さな子どもだけで操作させないでください。
乗り込むところまでは大人が付き添う前提で考えたほうが安全です。
シエンタの3列目のシートを外して軽くすることはできますか?
取り外して使う想定にはなっていません。
座席は車体側と結合された保安部品で、乗車定員の届け出にも関わります。
床下へ格納すれば荷室はフラットになるので、そのまま収納して使ってください。
シエンタの3列目を出すのに毎回どれくらい時間がかかりますか?
操作にかかる時間は、慣れやシートの位置によって変わります。
手間取るのはたいてい準備の部分で、足元に物が残っていると時間が延びます。
人を乗せる予定がある日は、出発前に出しておくと乗車時に慌てません。
シエンタの三列目に乗るときに危険な場面はありますか?
脚部が床のストライカーへ確実にロックされていれば、通常の座席として使えます。
気をつけたいのは、リアゲートから乗り降りする、ロックの音を確かめずに走り出す、走行中に背もたれを動かすといった場面です。
3列目にはISOFIXの固定金具がないため、チャイルドシートは2列目に付けてください。
まとめ|シエンタの3列目
シエンタの3列目は、2列目の足元へ潜り込ませて格納するダイブイン方式です。
出すときも収納するときも、先に2列目を最前方までスライドさせて跳ね上げるところから始まります。
収納の前には、シートベルトのバックルを格納し、ヘッドレストを一番下まで下げてください。
迷ったときに確認する場所は、次の3つに絞れます。
- 2列目が最前方までスライドしているか
- シートベルトやバックルが挟まっていないか
- 格納先の足元に荷物が残っていないか
操作方法は年式やグレードで細部が変わることがあるので、手元の取扱説明書もあわせて確認してください。

