「シエンタはダサい」と検索して、このページにたどり着いたかもしれません。
新型シエンタの独特なデザインを見て、特に独身男性の視点から「新型シエンタに乗る男はダサい」と感じたり、あるいは旧型はダサいという過去の印象を引きずっていたりする方もいるでしょう。
ネットの口コミやSNSでは、シエンタに乗ってる人のイメージや、定番色であるはずの白はダサいといった意外な評価、さらには新型シエンタの不人気色に関する活発な議論も見られます。
この記事では、なぜ一部で「ダサい」と言われてしまうのか、そのデザイン的な理由や背景を徹底的に分析します。それと同時に、実際の販売データや客観的な評価を基に、シエンタが持つ本質的な魅力と本当の姿を解明していきます。
記事のポイント
- 「ダサい」と言われるデザインの具体的な理由
- 男性や独身者からの正直な評価
- 旧型との比較や不人気色の実態
- 欠点やライバル車比較から分かるシエンタの適性
シエンタがダサいと言われる理由の分析
- 新型シエンタは独身男性にはダサい?
- 旧型のダサいイメージは新型にも影響?
- シエンタに乗ってる人のイメージとは?
- 新型シエンタの不人気色と色の評価
- 定番の白がダサい説は本当か検証
新型シエンタは独身男性にはダサい?
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新型シエンタのデザインが「ダサい」と感じるかどうかは、購入者が車に何を重視するかで評価が明確に分かれる傾向にあります。
特に、伝統的な「車のカッコよさ」、すなわち「シャープさ」や「スポーティーさ」、「威圧感」を求める男性や独身男の方からは、否定的な意見が出やすいのが実情です。
具体的には、「全体的に丸っこく、まるでおもちゃのように見える」「サイド下部に大きく配置された黒い樹脂パーツが、道具感を通り越して安っぽく感じる」といった声が聞かれます。
これらは、新型シエンタが開発コンセプトとして掲げる「シカクマル」という「親しみやすさ」や、傷を気にせず使える「道具感」が、一部の層が求める価値観と異なる方向を向いているためです。
ネガティブな意見の例
過去にスポーツカーやセダンなど、走行性能やデザインの鋭さを楽しんできた層から見ると、シエンタの優しいデザインや実用性最優先の性能は物足りなく映りがちです。
車を「運転の楽しさ」や「ステータス性」で選ぶ場合、「ダサい」という評価につながることがあります。
一方で、実用性や経済性を最重要視する男性からは、非常に高い評価を得ています。特に家族を持つ父親という立場からは、「家族のための最高の道具」として、シエンタの機能性は唯一無二の魅力と映ります。
運転のしやすさ、狭い駐車場で真価を発揮するスライドドアの利便性、そしてクラストップレベルの圧倒的な燃費性能などを合理的に評価する声が多数派です。
ポジティブな意見の例
「この5ナンバーサイズで両側スライドドアは最強」「週末の買い物や子供の送迎で本当に使いやすい」「燃費が驚くほど良く家計に優しい」「道具感があって逆に愛着が湧く」など、見栄よりも実利を優先する合理的な選択として、多くの男性から強い支持を集めています。
近年はキャンプやDIYといった趣味の相棒としても、その積載性や「ツール感」が再評価されています。
旧型のダサいイメージは新型にも影響?
旧型(2代目・170系)のデザインが持っていた独特の「アクの強さ」が、「シエンタ=ダサい」というイメージの一因となり、その先入観が新型(3代目・30系)にも影響を与えている可能性は否定できません。
旧型シエンタは、「Active & Fun」をコンセプトに掲げ、非常に挑戦的なデザインを採用していました。特に象徴的だったのが、ヘッドライトからバンパー下部へと伸びる黒いラインで、これは「涙」や「歌舞伎の隈取(くまどり)」などと形容されました。
このデザインは一度見たら忘れられないほどのインパクトがあり、一部で熱狂的なファンを生みましたが、同時に「奇抜すぎる」「デザインがうるさい」「歌舞伎顔がダサい」といった理由で敬遠する層も明確に生み出してしまいました。
この「シエンタ=個性的すぎるデザイン」という強い印象が、「旧型ダサい」というイメージとして一部に残り、新型のデザインに対しても「シエンタだから」という色眼鏡で見ているケースが考えられます。

以下に、新旧のデザインコンセプトがどれほど異なるかをまとめます。
デザイン要素 | 2代目(旧型・170系 / 2015年~) | 3代目(新型・30系 / 2022年~) |
フロント | 「涙」のような黒いライン。アグレッシブで複雑な造形。 | 大きな四角いヘッドライト。シンプルで親しみやすい表情。 |
サイド | 後方へ駆け上がるキャラクターライン。スポーティーな印象。 | 水平基調で安定感のあるライン。大きな樹脂プロテクターで「道具感」を強調。 |
コンセプト | Active & Fun(アクティブ&ファン)。非日常感。 | 家族の相棒。日常に寄り添い、使いやすい道具であること。 |
このように、新型は旧型の「ダサい」と言われがちだった奇抜さを解消し、より多くの人(=最大公約数)に受け入れられるデザインを目指しました。
ただ、皮肉なことに、その結果として「ぼんやりしている」「個性がなくなった」「特徴がなくてダサい」と感じる人が、新型に対しても「ダサい」という評価を下している側面もあります。
シエンタに乗ってる人のイメージとは?
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シエンタに乗ってる人イメージとして最も強く、そして正確に実態を表しているのは、やはり「ファミリー層」、特に「小さな子どもがいる子育て真っ最中の家庭」です。
これは、シエンタが提供する機能的な価値が、子育て世代のニーズに完璧に合致しているためです。
- 「5ナンバーサイズ」: 狭い住宅街の道やスーパーの駐車場でも運転しやすい。
- 「両側スライドドア」: 子どもを抱いたままや、両手に荷物を持っていても楽に開閉でき、隣の車にドアをぶつける心配もない。
- 「広大な室内空間」: コンパクトながら天井が高く、ベビーカーや大量の荷物も積みやすい。
これらの特徴から、シエンタに乗っている人は「運転のしやすさと家族の利便性を両立させる、合理的な選択をする賢い親」というイメージが強くあります。
一方で、デザイン面、特にサイドの樹脂プロテクターや丸みを帯びたフォルムからは、「道具感」を重視するイメージも想起されます。
- 車をステータスシンボル(見栄)としてではなく、便利な「生活の道具」として割り切って使える人。
- アウトドアやキャンプ、DIYなど、傷や汚れを気にせずアクティブに車を活用したい人(特にアーバンカーキなどの人気色)。
- 経済性を重視し、車両価格だけでなく購入後の燃費や維持費にもシビアな、堅実な価値観を持つ人。
- 大きなミニバン(ノア/ヴォクシーなど)は運転が不安、と感じる層や、大きな車からのダウンサイジングを考える層。
これらのイメージは、シエンタが「見た目のカッコよさ」や「高級感」よりも「家族との日常、生活を豊かにする実用性」を最優先に設計されていることの裏返しと言えるでしょう。
シエンタを選ぶ人は、他人の目よりも、自分たち家族の暮らしの快適さや経済合理性を大切にするイメージが強いです。
新型シエンタの不人気色と色の評価
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新型シエンタには、定番の白や黒から、個性的なアースカラーまで多彩なボディカラーがラインナップされています。
しかし、中古車市場での需要やリセールバリュー(再販価値)を考慮すると、一般的に「不人気色」とされる傾向の色も残念ながら存在します。
具体的には、「スカーレットメタリック(赤)」のような鮮やかな原色系や、「ダークグレー」などが挙げられます。
赤などの原色系は、非常に個性が強く華やかで、街中でも目立ちます。しかし、中古車として売却する際には「派手すぎる」「好みが分かれすぎる」と敬遠されがちで、白や黒といった定番色に比べて需要が大きく限定されます。
その結果、リセールバリューは低くなる傾向が顕著です。
また、ダークグレーは、落ち着いた色合いですが、グレードや仕様(スチールホイールなど)によっては、ファミリーカーというより商用車のような地味な印象を与えてしまうことがあります。
「ベージュ」も同様に、一部で「地味」「年配向け」「汚れが目立ちそう」と評され、好みが分かれる色とされています。
不人気色を選ぶ際の注意点:リセールバリューへの影響
もし数年後に車を売却する可能性(リセールバリュー)を重視する場合、不人気色の選択は慎重になる必要があります。人気色(プラチナホワイトパールマイカ、ブラック)と比べると、同じ年式・走行距離でも査定額に数十万円単位の差額が出ることも珍しくありません。
ただ、色の好みは最終的には個人の感性が最も重要です。例えば「ベージュ」は、一部で「ダサい」と言われる反面、「上品で落ち着いていて良い」「カフェみたいでおしゃれ」と評価する声も多くあります。
特に、ルーフが黒い2トーン仕様や、ホイールを黒いものにカスタムすると、見違えるほどスタイリッシュになり、その「ツール感」が際立ちます。
リセールを気にしない、あるいはこの色が好きで長く乗り続ける、という方であれば、ご自身の好みを最優先するのが購入後の満足度への近道です。
定番の白がダサい説は本当か検証
シエンタに関して「白 ダサい」という、にわかには信じがたい意見が一部で見られることがありますが、これはほぼ誤解であり、事実とは異なります。
実際の販売データや中古車市場の人気を見ても、白(特に有償色のプラチナホワイトパールマイカ)は不動の人気第1位であり、最も多くの人に選ばれているカラーです。
では、なぜ「白はダサい」という声が一部で上がるのでしょうか。その背景には、以下のような理由が考えられます。
白はダサいと言われる理由
- 「あまりに定番」すぎて個性が無いと感じる: 白はリセールバリューが最も高く、清潔感もあるため、車種を問わず膨大な数の車に選ばれます。その結果、街中で見かける機会が非常に多くなり、「個性がなくてつまらない」「何も考えていない無難な選択」と感じる人が、それを「ダサい」と表現している可能性があります。
- 「商用車」のイメージと重なる: これは重要なポイントですが、シエンタには2種類の「白」があります。有償色の「プラチナホワイトパールマイカ」とは別に、標準色の「スーパーホワイトⅡ」が存在します。この「スーパーホワイトⅡ」は、トヨタの商用車(プロボックスやハイエースのバン)で多用されるソリッドな白であり、特にスチールホイールと組み合わさると、どうしても安価な商用車・営業車のイメージがつきまといます。このイメージが「白=ダサい」という評価につながっている可能性が非常に高いです。
実際の人気と評価:「白」は2種類ある
多くの人が選ぶ「プラチナホワイトパールマイカ」(有償色)は、光が当たると輝くパール塗装で、清潔感と高級感を両立しています。シエンタのクリーンなイメージにもよくマッチし、ダサいという印象はまずありません。
リセールバリューを最重要視するならば、最も堅実な選択です。
「白 ダサい」という評価は、主に標準色の「スーパーホワイトⅡ」のイメージに起因するものと考えられます。
もし「白」を選びつつ個性も出したい場合は、ルーフの色が異なる2トーンカラー(ホワイト×ダークグレーなど)を選んだり、オプションの上級アルミホイールなどで足回りを引き締めたりすると、商用車イメージは完全に払拭され、スタイリッシュな印象を強めることができます。
シエンタがダサい評価でも売れる理由
- シエンタとフリードどっちが売れてる?
- シエンタはやめたほうがいいは本当?
- トヨタのシエンタの欠点は何?
- 結局シエンタはどんな人向け?
- シエンタ中古購入時の注意点
- 総括:シエンタ ダサい評価の真相
シエンタとフリードどっちが売れてる?
結論から言うと、現在の新車市場においては、シエンタの方がフリードよりも圧倒的に売れています。
デザインについて「ダサい」という声が一部にあるにもかかわらず、シエンタは日本の自動車市場全体で見ても常にトップクラスの販売台数を誇る大人気車種です。
その人気を客観的に示すデータとして、自動車販売の公式統計を発表している一般社団法人 日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した、2023年度(2023年4月~2024年3月)の乗用車ブランド通称名別順位を見てみましょう。
順位 | 車種名 | メーカー | 販売台数 |
1位 | ヤリス | トヨタ | 183,733台 |
2位 | カローラ | トヨタ | 146,695台 |
3位 | シエンタ | トヨタ | 121,570台 |
4位 | ルーミー | トヨタ | 102,157台 |
… | … | … | … |
8位 | フリード | ホンダ | 73,723台 |
※上記データは各通称名(ヤリス、カローラ、シエンタ、フリード)のシリーズ全体の合計値です。
この公式データが示す通り、シエンタは直接的なライバルであるホンダ・フリード(2024年に新型が発表されましたが、この時点では旧型モデル末期)に対し、年間で約5万台近い大差をつけており、市場で圧倒的な支持を得ていることが分かります。(フリードもモデル末期でありながら8位につける人気車種であることも事実です)
この人気は、一部のデザインの好みを凌駕するほどの、「絶妙なサイズ感」「圧倒的な低燃費」「トヨタブランドへの信頼性」といった実用的な価値が、多くの消費者に評価されていることの明確な証拠です。
シエンタはやめたほうがいいは本当?
「シエンタやめたほうがいい」という強い否定的な意見は、主にシエンタが想定する利用シーンと、購入者のニーズがミスマッチした場合に出てくる評価です。
シエンタは「街乗り中心のファミリー」に最適化された車であり、万能ではありません。明確な長所と、その裏返しである短所(欠点)を持っています。
購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためには、その「短所」がご自身の使い方にとって許容できるかどうかが極めて重要です。
例えば、以下のような点を最重要視する人にとっては、「シエンタやめたほうがいい」という判断が正しくなるかもしれません。
シエンタが向かない可能性のある人(やめたほうがいいケース)
- 高速道路での長距離移動や追い越し加速を重視する人: シエンタは実用域での扱いやすさと燃費を最優先に設計されているため、絶対的なパワーは控えめです。特にガソリンモデルで多人数乗車の場合、高速の合流や登坂で力不足を感じる場面があります。
- スポーティーな走行性能や運転の楽しさを求める人: ファミリーカーとして乗り心地を重視し、かつ背が高いデザインのため、カーブでのロール(車体の傾き)をスポーティーな車より大きく感じやすい側面があります。
- デザインの「シャープさ」や「高級感」を最優先する人: 前述の通り、デザインは「親しみやすさ」と「道具感」を追求しており、アルファードのような威圧感や高級感とは対極にあります。
- 3列目を頻繁に使う人: 7人乗りモデルの3列目シートは、あくまで緊急用・短距離用です。大人が快適に長距離移動できるほどのスペースはありません。
しかし、これらの点は「欠点」であると同時に、シエンタの最大の長所である「低燃費」「広い室内空間」「5ナンバーの取り回しの良さ」とトレードオフ(引き換え)の関係にあります。
日本の狭い道での運転のしやすさや、家族での日常的な使い勝手、日々の維持費(ガソリン代)を重視する人にとっては、これ以上ない「買い」な選択肢となるのです。
トヨタのシエンタの欠点は何?
シエンタが持つ主な欠点や、購入前に知っておくべき注意点は、デザインや走行性能以外にもいくつか存在します。特に人気の「5人乗りモデル」には、7人乗りモデルとは異なる、意外な注意点(欠点)があります。
1. 5人乗りモデルの荷室フロア(床面)が意外と高い
5人乗りモデル(FUNBASE)は、3列目シートがない分、広大な荷室空間が最大の魅力です。しかし、ここに一つ落とし穴があります。
7人乗りモデルが3列目シートを2列目の下に格納すると、非常に低い位置にフラットな荷室が出現するのに対し、5人乗りモデルは3列目シートがない代わりに、床下に巨大な収納スペース(ラゲージアンダーボックス)が設けられています。
この構造のため、荷室の床面そのものは、7人乗りの3列目格納時よりも高くなっています。

2. 質感に関する評価(樹脂パーツ・内装)
デザイン面で「ダサい」と言われる理由の一つでもある、サイド下部の大きな樹脂製プロテクター。これはボディを傷から守る実用的なパーツですが、同時に「安っぽく見える」「商用車のようだ」と感じる人も少なくありません。
特にボディカラーによっては、この黒い部分が悪目立ちすることがあります。
また、内装もプラスチック(樹脂)部分が多く、上級車種のようなソフトパッドは使われていません。この点を「価格相応」と見るか「安っぽい」と見るかで評価が分かれます。
3. パワー不足を感じる場面(特にガソリンモデル)
「やめたほうがいい」理由とも重なりますが、パワー不足は欠点としてよく挙げられます。
街乗りでは十分ですが、高速道路での合流や、大人数(5人以上)乗車時の登坂などでは、エンジン音が大きくなる(うなる)だけで、期待するほどの加速が得られないと感じる場面があるという指摘があります。
これは、燃費性能(ハイブリッドXグレード 2WDで28.8km/L)を最大化するためのセッティングとも言えます。(出典:トヨタ自動車公式サイト シエンタ主要諸元表)

結局シエンタはどんな人向け?
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新型シエンタは、一言で言えば「日本の家族に最適化された究極の道具」を求める人に強く、そして自信を持っておすすめできる車です。
デザインが「ダサい」と感じるかどうかは、個人の主観的なものであり、議論は尽きません。しかし、そのデザイン評価を上回るほどの圧倒的な「パッケージングの妙」と「実用性」が、この車の本質であり、売れ続けている最大の理由です。
もし、あなたが以下の項目のいずれかに当てはまるなら、新型シエンタは購入後に「大満足」となる可能性が非常に高いです。
シエンタが絶対におすすめな人(具体的な利用シーン)
- 主に運転するのは街乗りで、取り回しの良さを最優先する人(スーパーの狭い駐車場や、住宅街の入り組んだ道でも、5ナンバーサイズは絶大な効果を発揮します)
- 小さな子どもがいて、スライドドア付きの車を探している家族(雨の日に子どもを抱いたまま、あるいは両手に荷物を持ったまま、隣の車を気にせず安全に乗り降りさせられます)
- 車の維持費、特に毎月のガソリン代は1円でも安く抑えたい人(ハイブリッドモデルのクラストップレベルの低燃費は、家計に直結する大きなメリットです)
- 週末は家族でレジャーに出かけ、荷物をたくさん積みたい人(ベビーカー、キックバイク、キャンプ用品など、かさばる荷物も余裕で飲み込む積載性があります)
- 運転がそれほど得意ではなく、視界が広くて安心できる車を求めている人(ボンネットが見やすく、窓も大きいため、車両感覚が掴みやすい設計になっています)
シエンタは、100人中100人が「かっこいい」と言うデザインの車ではないかもしれません。
しかし、ターゲットとするユーザー(=日本のファミリー)の生活を徹底的に考え抜き、その暮らしを豊かにするための機能と工夫が満載された、誠実で優れた「相棒」であることは間違いありません。
シエンタ中古購入時の注意点
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新車価格も魅力的なシエンタですが、さらにコストを抑えるために中古車を検討する方も多いでしょう。シエンタを中古で探す際、価格の安さだけに飛びつくと「こんなはずではなかった」と後悔する可能性があります。
特にファミリーカーとしてハードに使われてきた個体が多いため、確認すべき重要なポイントがいくつかあります。
1. 修復歴・水没歴・塩害歴の徹底的な確認
これは中古車選びの基本ですが、シエンタにおいても最重要ポイントです。
「修復歴あり」(車の骨格部分を修理した車)は、安価であっても走行安定性に問題が出る可能性があるため避けるのが賢明です。(修復歴の定義については、(一社)自動車公正取引協議会のサイトも参考にしてください)
さらに見落としがちなのが、ゲリラ豪雨などによる「水没車」や、沿岸部・降雪地域で使われていた「塩害車・雪害車」です。
これらは、購入直後は問題がなくても、後に電装系の深刻なトラブルや、車体下回りの急速な腐食(サビ)を引き起こすリスクが非常に高いため、必ず避けるべきです。内装の不自然なシミや、エンジンルーム内の錆などを注意深く確認しましょう。
2. 安全装備(Toyota Safety Sense)の有無
特に旧型(170系)を狙う場合、この点は非常に重要です。先進安全装備である「Toyota Safety Sense」が、旧型の前期モデル(~2018年)では全グレードでオプション扱いでした。
そのため、同じ年式やグレードでも、安全装備が付いている個体と付いていない個体が混在しています。
2018年のマイナーチェンジ以降の後期モデルでは標準装備化が進みましたが、それでも一部グレードではオプション扱いでした。安全性を重視するなら、この装備が付いているかを販売店の担当者に必ず確認し、装備されている個体を選びましょう。
3. 室内と電動スライドドアの状態
シエンタは子育て世代に酷使されてきた人気車種です。そのため、シートにジュースのシミや食べこぼしの跡、内装(特に荷室)にベビーカーや荷物によるキズが付いていることが少なくありません。
清潔感を重視する方は、内装の状態を厳しくチェックしてください。不快な臭い(タバコ、ペット、芳香剤)の有無も重要です。
また、シエンタの「命」とも言える電動スライドドアが、正常に、スムーズに作動するかも実車で必ず(左右ともに)何度も開閉テストをしましょう。異音がしたり、動きが渋かったりする場合、修理には高額な費用がかかることがあります。
試乗時の最終チェックポイント
試乗が可能であれば、価格交渉の前に以下の点も確認してください。
- エンジン始動時や走行中の異音・大きな振動がないか。
- エアコン(冷房・暖房)がしっかり効くか、カビ臭いなどの異臭がしないか。
- ナビやオーディオ、パワーウィンドウなどの電装品が全て正常に動くか。
- 「整備手帳(メンテナンスノート)」が残っているか。特に、定期的にエンジンオイル交換がされていたかは、エンジンの寿命に直結するため非常に重要です。
4. 「車両本体価格」と「支払総額」の確認
安く見える「車両本体価格」に惹かれても、実際には高額な諸費用(整備費用、保証料、代行手数料など)が上乗せされ、結局「支払総額」は他店より高かった、というケースは中古車ではよくあります。必ず「支払総額」で比較検討することが重要です。
また、保証が付いているかも重要です。保証期間はどれくらいか、保証内容(どこまでが無償修理の対象か。エンジンやミッションは含まれるか)も、お店選びの重要な判断材料となります。
シエンタの中古車選びは、このように家族で安心して乗るために確認すべきポイントが非常に多いです。
特に「修復歴なし」や、旧型の場合は「Toyota Safety Sense(安全装備)の有無」、そして万が一の際に安心な「保証付き」かどうかは、後悔しないために妥協できない条件と言えます。
日本最大級の中古車情報サイト「カーセンサーnet」なら、全国の豊富なシエンタの在庫から、これらの詳細な条件を指定して、安全で良質な中古車を効率よく探すことが可能です。
デザインが気に入った旧型モデル(170系)も、実用性で進化した新型モデル(30系)も、まずはご自身の予算に合う一台が見つかるか、実際の在庫をチェックしてみてはいかがでしょうか。
総括:シエンタはダサい評価の真相
「シエンタ ダサい」という評価は、決して間違っているわけではありません。そのユニークなデザインが、特定の価値観(シャープさ、スポーティーさ)を持つ層の好みと合わなかったために生まれた、一つの側面的な評価です。
しかし、それだけでシエンタという車を判断するのは早計です。
この記事で解説した通り、「シエンタ ダサい」と言われる主な理由は、丸みを帯びたフロントデザインと、サイドに配置された大きな樹脂パーツにあります。
このデザインは、シャープな車を好む男性や独身者の一部からは不評ですが、逆に実用性や経済性を最重視する層からは高い評価を得ています。
旧型が「奇抜すぎ」て敬遠されたのに対し、新型は「シンプルすぎ」て物足りないという、評価の二分化が見られるのも特徴です。
結果として、シエンタに乗ってる人イメージは「見栄より実利を取る賢いファミリー層」というのが実情でしょう。
カラー選びにおいても、不人気色はリセールが低い原色系や商用車に見えがちな色であり、定番の「白ダサい」説も、実は安価な標準白と高級感のあるパール白が混同されている誤解に基づいていることが多いです。
デザインへの賛否両論とは裏腹に、実際の販売台数はライバルのフリードに圧勝しており(2023年度データ)、これはシエンタが「日本の道と家族の生活に徹底的に最適化された車」であることの何よりの証明です。
もちろん欠点もあり、特に5人乗り荷室の床の高さや高速道路でのパワー不足は購入前に理解しておくべきです。そのため、走行性能やデザインの高級感を最優先する人には「やめたほうがいい」選択肢となるでしょう。
もし中古で買う際は、安全装備「Toyota Safety Sense」の有無や室内の状態、修理費が高額になりがちな電動スライドドアやエアコンの動作確認は必須であり、修復歴や水没歴、塩害歴のある車は絶対に避けるべきです。
結論として、デザインの好み以上に、日々の生活を助ける実用的なメリットが非常に多いのがシエンタです。「シエンタ ダサい」という第一印象だけで判断せず、その圧倒的な機能性こそが評価の核であると言えるでしょう。